医学研究科社会健康医学系専攻 学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー(学位授与基準含む))

社会健康医学系専攻

社会健康医学系専攻の専門職学位課程では、原則2年以上在学し、かつ分野科目(課題研究を含む)で30単位以上修得することが学位授与の必要要件である。ただし、各特別コース・プログラムにおいては必須科目が別途定められている。課題研究については、配属された研究室で行い、研究のアイデアとそれに対応する研究のプロトコールの作成、データの収集と解析、結果の考察とを経験し、プレゼンテーションによる最終審査に合格することが求められる。
修了にあっては、「社会における人間」の健康や疾病に関わる問題を探知・評価・分析・解決する知識、技術、態度を有する高い素養を身につけるとともに、先端的課題の解決に取り組む総合的な能力および高い責任感、倫理性を備え、以下の点に到達していることを目安とする。

  1. 社会健康医学に関わる実務・政策・調査・教育において、専門的かつ指導的役割を果たすことができる。
  2. 人々の健康に関わる経済・環境・行動・社会的要因について知識を深め、新しい知識と技術を生み出すことができる。
  3. 生み出した新しい知識と技術を健康・医療に関わる社会の実践、方策と政策に還元できる。
  4. 社会健康医学に関わる優れた教養や各専門の知識と技術をもって、個人・組織・地域・国・世界レベルで貢献できる。

また特別コース・プログラムの特徴として、それぞれ以下の点に到達していることを目安とする。

【遺伝カウンセラー(GC)コース】(2年制)

先端医療に対応できる高度な専門的知識とコミュニケーション能力を持ち、患者・家族の立場を理解して遺伝医療におけるインターフェースとなる能力を身につける。

【臨床統計家育成(CB)コース】(2年制)

(1)臨床研究の科学的な質を保つために必要な統計学基礎および臨床統計学を修めること。特に「臨床試験のための統計的原則(ICH E9ガイドライン)」について 十分に理解すること。(2)病院での臨床研究に関する実地研修を通じて、統計解析、データマネジメント等の実務を経験し、臨床統計家に求められる技術に習熟すること。(3)臨床研究の倫理的な質を保つために必要な知識・態度を身につけること。特に日本計量生物学会作成の「統計家の行動基準」について十分に理解すること。

【臨床研究者養成(MCR)コース】(1年制)

臨床研究を支える基本理論・知識・実践技術に習熟し、医療者としてのリサーチ・クエスチョンを解決するために、研究プロトコールの作成、研究の実施・マネジメント、データの解析、解釈、論文化を独力でできる(あるいは、適切な時期に専門家に適切な相談・照合ができる)。

【知的財産経営学プログラム】(2年制)

生命科学分野における知的財産経営、技術経営に関する問題解決能力、実践・実務能力および、高度な専門性を身につける。

社会健康医学系専攻の博士後期課程では、3年以上在学して研究指導を受け、所定の単位を修得することが、求められる。所定の単位とは、本専攻専門職学位課程修了者以外の場合には、医療系出身は13単位、医療系以外の出身は19単位、そして本専攻専門職学位課程修了者は6単位である。さらに査読のある国際的学術誌に筆頭著者として公表した原著論文についての学位審査に合格することが、学位授与の必要要件である。
修了にあっては、「社会における人間」の健康や疾病に関わる問題を探知・評価・分析・解決するために必要な学術課題を考究する素養を身につけることが基本となる。また、研究課題を自ら設定でき、高度な学術研究を自立して実施できるとともに、先端的課題の解決に取り組む総合的な能力および高い責任感、倫理性を備え、以下の点に到達していることを目安とする。

  1. 社会健康医学に関わる実務・政策・調査・研究・教育において、高度に専門的かつ指導的役割を果たすことができる。
  2. 人々の健康に関わる経済・環境・行動・社会的要因について高度な知識を深め、新しい知識と技術を生み出すことができる。
  3. 生み出した新しい知識と技術を健康・医療に関わる現実社会の高度な実践方策と高度な政策に還元できる。
  4. 社会健康医学に関わる各専門の高度な知識と技術をもって、個人・組織・地域・国・世界レベルで貢献できる。

http://www.med.kyoto-u.ac.jp/grad_school/gs-policy/d_policy/

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