理事ノート(2005年4月6日)2

理事ノート(2005年4月6日)2

本間 政雄

「国立大学マネジメント研究会」について

国立大学が法人化されて1年、各国立大学ともまずまずのスタートを切ったのではないかと思います。しかし、国立大学が本当の意味での経営が問われるのは、効率化係数と附属病院に関する経営改善係数が課される17年度からです。国立大学のマネジメントを担う理事は全国で391名いるが、3分の2の250名は教員出身であり、これを文部科学省出身の61名の理事と学外から招聘した企業出身の理事が支えることになっています。しかし、教員出身理事は基本的に経営に関しては素人であり、学外出身の理事はその7割が非常勤であり、しかも担当は地域連携、産官学連携、広報、経営企画などであってほとんどの場合大学運営の中核を担っているわけではありません。総務、人事、労務、財務、施設など大学運営の中枢部門には文部科学省出身の理事が担当しているケースが多いですが、彼らとても長い間国家公務員として仕事をしてきましたので、業務執行力やある程度の企画力は備わっているにしても、公務員体質すなわち事なかれ主義や前例踏襲主義が根強く残っています。

こういう役員構成はいずれ変わっていくとは思いますが、しばらくの間は今の状況で推移していくのではないかと思います。その意味で、現在国立大学の運営を担っている理事、理事を補佐する部課長などが真の意味でのマネジメント能力を高めていくことが決定的に重要だと思います。私は国大協の研修企画委員長として、大学幹部を対象としたマネジメント研修の企画・立案したが、年に1回程度の研修に参加したからといってマネジメント能力が身に付くわけでもありません。

今回、「国立大学マネジメント協会」設立を企画したのは、国立大学を効率的・効果的かつ戦略的に動かしていくために必須のマネジメント人材を養成するためであり、具体的な活動として(1)マネジメントに特化した月刊誌の発行、(2)私立大学や民間企業との交流会、研究会の開催、(3)国立大学相互間の大学マネジメント改革に関する先行、革新事例についての情報交換などを考えています。

私立大学には、このような機能を果たす組織として「大学行政管理学会」がすでに7年以上の実績を持っていますが、この研究会はいわばその国立大学版です。

目下、4月中の研究会立ち上げを目指して、国大協、国立大学財務・経営センター、文部科学省への説明、協力取り付け、財政基盤の確立、月刊誌編集事務局の確保など精力的に準備を行っているところですが、何とか4月中の研究会発足が実現できそうです。この理事ノートを見ていただいている関係者の皆様にはぜひとも研究会に参加していただくとともに、中堅・若手職員に研究会会員になるようPRをお願いできればと思います。ちなみに年会費は1万円で、1部1,500円の月刊誌を12ヶ月届けることにしていますので、会費が安いわりにはメリットがあると思います。もちろん企業や私立大学との研究会、交流会が実現すれば会員は自由に参加できることになります。

研究会の顧問として有馬元文部大臣に就任いただくということで内諾をいただいていますし、国大協、国立大学財務・経営センターの理解もいただいています 。「研究会」に対する関係各方面のご支援をぜひお願いしたいと思っています。