理事ノート(2004年9月24日)

理事ノート(2004年9月24日)

本間 政雄

9月日誌

9月1日(水曜)の最初の仕事は、定例の部課長連絡会から始まった。事務本部7部と図書館事務部、附属病院事務部の各部長と筆頭課の課長に広報課長を加え、主要日程確認と役員懇談会の議事の報告、その他事務部横断的に連絡・調整が必要な事項について随時意見交換を行い、通常45分から1時間ほどで終了する。法人化前は、私から「気がかりな懸案事項」として常時30項目ほどを挙げ、毎回各事項について進捗状況を確認し、遅れている場合には督促し、実施に財源が必要な場合にはここで調整を行っていた。駐輪場、学内交通整備から中期計画の準備に至るまで多くの懸案がこの場で議論の俎上に上がった。また、部課長連絡会は、各部がばらばらに持っている情報を集約し、共有する場でもあった。法人化後は、各部が担当ごとに各理事に直属する形になったため、このような「横の」連絡の場の重要性はますます高まっており、「事務総合調整」担当理事の立場から引き続きこの会を開いている。その後、原監事の紹介で日本財団の助成担当者の訪問を受け、京大の研究面への支援の可能性について意見交換。

9月2日(木曜)は日帰りで東京出張し、国立大学財務・経営センター主催の「大学トップマネジメントセミナー企画委員会」に出席後、遠藤理事長室で三村理事、山本教授も同席して、国大協の行う研修事業との協力・役割分担について打ち合わせ(というよりかなり激しい議論)。4時ごろ大学に帰着。

3日(金曜)は再び東京に赴き、国大協の「事業実施委員会」に副委員長及び研修企画小委員長として出席。林委員長(金沢大学長)と研修事業の内容を相談し、ほぼ確定。夕刻は出版を予定している著書について、編集者と打ち合わせした後、日大の経理マンからカザルス・ホール支配人(?)に一時転身中の友人の渡辺氏も加わって六本木「チャールストン・カフェ」のテラスで白ワインと海の幸のマリネを肴に大いに飲みかつ語る。

4日(土曜)午後は、渡辺氏にもらったチケットを手にカザルス・ホールで天満敦子のリサイタルを聴く。最初に演奏されたフォーレのバイオリン・ソナタに感激、夢見るような美しいメロディに時間を忘れる。

明けて6日(月曜)は定例の役員会の後、法人化後初の課長登用学内面接を人事部長、人事課長のほか井口課長、金城財務課長も加わって行った。この結果を受けて、9日(水曜)は1日かけて近畿ブロックの課長登用面接を阪大、神戸大、滋賀医科大、奈良女子大の理事・事務局長とともに実施。1日で19人を面接。この日の夜は人事部、研究・国際部対抗のボーリング大会を四条河原町で開催、私は人数の少ない研究・国際部で出場、150・152の計302点で部としては最高点を出す。その後居酒屋で懇親会。

写真・ラジオカフェ

10日(金曜)は朝から国際協力銀行と立命館大学が連携した中国重慶地区の大学幹部を招いてのセミナーで「国立大学改革・京大の事例」と題して計3時間講演。逐語通訳が入るので、調子が出ないことおびただしかった。その後32名の幹部は京大病院を見学。その後5時から京都のコミュニティ・ラジオ「ラジオ・カフェ」に30分間生出演して、京大改革の話をする。三条にある築70年以上の(もっと古い?)旧毎日新聞社屋の1階の狭い、狭いスタジオから放送。地下はロックのライブ・ハウス、1階はギャラリーになっており、造形芸術大学の若い女子学生が「双子展」を開催中、とても素敵な絵だったので「京大の時計台に飾ってあげる」と貰い受ける交渉をした。

11日(土曜)は東京に帰って話題の「華氏911」を銀座シネ・スイッチで見た。面白く興味深かった。翌12日(日曜)は昼から、友人の誘いで麻布ジョージアン・クラブでフレンチを食べながら「チューチョ・デ・メヒコ」の手によるラテンの名曲を堪能。「ラ・パロマ」で始まり、「ソラメンテ・ウナベス」「ナタリー」を経て「コーヒー・ルンバ」「ルナ・ロッサ」で終わるすばらしい男性二人の美声とアルパ(ラテン音楽で使われるハープ)の響き。ジョージアン・クラブのオーナー夫妻の紹介で、六本木でサルサのダンス・スクールを主宰する竹中さんに会う。若く、小柄ながらパワフルなダンサーの由。近いうちに習いに行こう・・・!

13日(月曜)朝一番で丸の内に開店した丸善本店のお披露目に行き、拓殖大学草原副学長、日本女子体育大学長谷川正明学長にばったり会い、驚く。草原氏とは実に1年半ぶりの再会だった。その後京都に戻り、午後の役員会にぎりぎりセーフ。

写真・第5回サロントーク

14日(火曜)は第2回の職員人事制度改革検討会、その後共通(教養)教育用に開発中のパソコンと携帯を使った教務情報システムのデモに参加、夕刻6時から時計台サロンにて第5回の「サロン・トーク」、アジア・アフリカ地域研究研究科 小杉先生の「イスラームと異文化理解」を聞く。イスラム世界にはカトリックの法王のような宗教権威がいるのか質問。

15日(水曜)は午後から残暑の中、電車を乗り換えて阪大豊中キャンパスに出かけ、大学教育実践センター主催の研修会で「法人化後の京大」と題して講演。滋賀大学からこの4月同センターに移った旧知の秦先生の招きだった。講演の後吹田キャンパスに移動して、評価担当の馬場副学長に会って、大学情報DBの状況と課題について意見交換、きわめて有意義だった。銀杏会館で研修会の講師(広島大学羽田貴史教授)、センター教員と一緒に会食、その後文部省後輩の北見理事も加わって豊中の小さなスナックで二次会。BOAの「バレンチ」、島谷ひとみの「ペルセウス」他を歌ってしまった。

16日(木曜)は、前オムロン副社長の平井総長特別顧問とオムロン・パーソナル・クリエイツ部長の高橋氏から業務合理化と組織改革の実践例に関する講演会を聞く。午後は、辻財務担当理事・財務部、原・佐伯両監事、新日本監査法人それに総務担当理事の私とで定例の「4者会議」。中間決算や教員発注の見直しなどが議題。

17日(金曜)は、早朝から東大本郷キャンパスに出かけ、1日かけて東大や他の総合大学副学長と非公式の情報交換会。学位授与・評価機構のDB構築、病院にかかる経営改善係数への対応などが議題。夕刻フォレスト本郷にて夕食会。料理は京大「ラ・トゥール」と同じ「ルヴェ・ソン・ベール」が調製。名大の山下副学長(総務担当)、阪大の鈴木副学長が両隣で親しく懇談。正面に座った東大桐野副学長とは、国大協の設置準備委員会で一緒だった。

18日(土曜)からの3連休は、いつものようにテニスと家族のための料理、読書など。

写真・第2回クロック・タワー・コンサート

21日(火曜)は午前中役員会、午後10月1日付の事務長人事(情報学、エネルギー科学、地球環境大学院に新たに事務長を設置)を本人に内示、午後6時から時計台で第2回のクロック・タワー・コンサート、今回は21世紀COEで京大来訪中の研究者の夫に同伴してきたチェコ・ヤナーチェク音楽院ピアノ科教授のベレヴォワさんによるリサイタル。

22日(水曜)は午前中財務・経営センターのセミナー企画委員会、その後天野郁夫研究部長に誘われて高エネ機構の宮島理事と一緒に学士会館に新規オープンした中華料理店「紅楼夢」でランチ。国大協のあり方、法人化後の大学運営などについて種々情報交換。学士会館に「知恵者」が加わったらしく、会館は面目を一新中。ジャズ・ライブなど多彩な企画が進行中。これに先立ち、学術総合センターに移転した国大協オフィスを見学。京大から企画部に出向中の藤田氏も元気に執務中、国大協が準備中の広報誌「クオータリー・レポート」の表紙見本が目を引いた。諸橋常務理事、中島企画部長に、英米への研修セミナー事業調査ミッション派遣を提案。

まだまだ続きます。