監事ノート(17)(2012年3月13日)

監事ノート(17)(2012年3月13日)

 平成23年度末を迎えようとしています。

 本年度は東日本大震災を機に私たちを取り巻く環境が大きく変化し、社会および個人の在り方の見直しを迫られています。京都大学における研究・教育・病院・社会貢献についても同様であり、中期計画・年度計画の実行とともにこれらの変化への対応をされてきた1年ではなかったでしょうか。

 年度計画に沿って実施した監事監査「危機管理に関する取組」についても当初の監事監査計画に東日本大震災が大学の運営に求める変化を加味し、「危機管理に関する取組」の基本に立ち返って監査をいたしました。

  多岐にわたる危機管理項目を個々に監査するのではなく、危機管理の基本である「内部統制」の考え方に立ち返り、監事監査を実施し、京都大学の今後の「危機管理に関する取組」に役立つよう工夫をいたしました。本部部門および部局における「危機管理に関する取組」に活かしていただければ幸いです。

 また、平成23年度1年間を通じての監事意見も次のとおり述べさせていただきました。

  1. 本部と部局の連携強化
  2. 一人ひとりの計画を「実行」することの重要性
  3. 予算執行管理の見直し
  4. 監事意見のフォローアップ

 これらの意見を実行に移すには、実行のための環境整備(会議体・制度・仕組などの見直し・整備)とともに教職員一人ひとりの実行力が求められます。「着眼大局、着手小局」の視点に立って監事意見を検討され、実行に移していただくことを願っています。

 今回の臨時監査の監事意見および1年間の監事監査を通じての監事意見を京都大学の業務の執行に活かしていただき、大学価値の向上に役立てていただければ幸いです。

監事 平井 紀夫
監事 畑 守人