第3回 令和4年1月21日(金曜日)開催

議事

  1. 第4期中期目標(原案)・中期計画(案)の提出について
  2. 令和4年度予算編成方針(案)について
  3. 国立大学法人法の改正に伴う業務方法書の一部改正について
  4. その他

議事録

出席者: 湊総長(議長)
天野委員、安藤委員、稲垣委員、岩井委員、勝見委員、北村委員、木村委員、小島委員、佐藤委員、多田委員、立花委員、玉尾委員、時任委員、中北委員、中西委員、西脇委員、長谷川委員、平井委員、平島委員、平野(俊)委員、平野(信)委員、村尾委員、村上委員、村中委員
欠席者: 門川委員
オブザーバー: 山口監事、西村監事
  • 令和3年度第2回経営協議会の議事録(案)及び書面審議議事録(案)について、確認のうえ、原案どおり承認された。

議事

  1. 第4期中期目標(原案)・中期計画(案)の提出について
    文部科学省事務連絡を踏まえて作成した「第4期中期目標原案・中期計画案」について説明があり、審議の結果、了承された。 委員による主な意見は次のとおり(〇: 質問・意見 ●:説明・ 回答)
    ○ 特にこれからは大学院教育が大きなポイントになると思うが、大学院教育の中身やカリキュラム開発など数値的な指標にはなりにくい、質的な内容についての取組も充実願いたい。
    ● 大学院教育システムについては、大学院教育支援機構というものを今年度作って、既に運営している。そこを中心に大学院の運営、共通的な教育、それから学生支援については全学統一的な取組を進めていきたい。
    ○ 国際的なネットワークを作り、リーダーシップをとって活動していくことについて、京都大学はポテンシャルがあると思うため、発展的にやっていただきたい。
    ● 中期目標・中期計画に加えて、「総長の任期中の基本方針」を制定し、これらを2つの柱として運営していくこととしており、同方針に国際性の充実について盛り込んでいるため、そちらの取組として進めていく。
    ○ 次の2つの項目を選択していない意図は何かあるのか。 1つ目の項目は学生の能力が社会でどのように評価されているのかを調査分析するということと、それをベースに入学者選抜に関しても改善を進めるという項目である。2つ目の項目は、産業界等との連携共同によりキャリアパスの多様化や流動化の向上を図る、また、ポスドクを含めた若手研究者が様々な活躍の場を見出せるようにするという項目である。
    ● 第4期より中期目標大綱から選択できる項目数が限定されることとなったが、教育から入試に係る部分の記載について当初は考えていたが、結局選択肢がなく、本学が入試に対して取り組むことは改めて目標に掲げるまでもないと判断した。研究者の育成とキャリアパスに関しては、大学院の支援機構を作り、その中のミッションとして入っているため、その最終形がキャリアパスも視野に入れた人材育成になっていると解釈していただければありがたい。
    ○ 特色入試が導入されてからもう何年も経つが、どう成果が上がったのか、いまだ総括できていないのではないか。
    ● 特色入試は充実を図っていくが、実数が少ない。現時点では目標に実数を掲げると全体の総数に比べ非常に少ない数になってしまうので、むしろ実数というよりは充実を図るという方向性で考えている。
  2. 令和4年度予算編成方針(案)について
    令和4年度予算編成方針(案)について説明があり、審議の結果、了承された。
  3. 国立大学法人京都大学業務方法書の一部改正について
    国立大学法人京都大学業務方法書の一部改正について説明があり、審議の結果、了承された。

報告

  1. 大学ファンド及び国際卓越研究大学制度(仮称)に関する検討状況について
    内閣府総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)及び文部科学省における大学ファンド及び国際卓越研究大学制度(仮称)に関する検討状況の概要について報告があった。
    委員による主な意見は次のとおり(○:質問・意見 ●:説明・回答)
    ○ 経営協議会と法人総合戦略会議(仮称)が屋上屋を重ねるような関係のため、それぞれの役割を明確にした方がいいのではないか。また、総長選考会議は4月より学長選考・監察会議に移行するが、それがさらに法人総合戦略会議(仮称)へ組み替わると、毎年毎年組織体制が変わり、落ち着いて審議できず、組織見直しに振り回されるように感じる。
    ● 法人総合戦略会議(仮称)は、まだ不透明なところがあるが、カリフォルニア大学の例で見た場合に、基本的な大きな課題や中期将来計画であるとか、財務予算等について決定・承認権を持つ機関であると理解している。また、そのファンクションの1つとして、学長を選考する機能も持っている。一方で経営協議会の機能としてはやはりアドバイザリーボードという位置づけであろうと考えている。
    〇 資料に欧米主要大学の基金規模が記載されているが、アメリカとイギリスの大学においても規模に大きな差がある。それはアメリカとイギリスでは格差社会の程度や研究者へのリスペクト、卒業生の年収など社会の在り方自体が全く異なるからである。日本の大学としてどういう立場を取るのか、検討途上であると思うが教えて欲しい。また、ケンブリッジ大学の場合は、意思決定を図る際に多様な方々の意見聴取の仕組みが入っているが、現在の日本の構想では大学のガバナンスに関して、限られた人だけで決めることになっており、全体的なステークホルダーや特に学生に対する意見の聴取が弱いように思う。
    ● 現在国は関連法案の改正に向けて動いているようだが、未だ不透明であり中身もよくわからない。現在はこんな議論が進んでいるということを申し上げるしかない。
    〇 極めるべきは「社会的価値の創出」「エマージングテクノロジーの源泉となる知の創出」「グローバル課題解決」といったビジョンのところだと思う。世界に冠たる研究大学はいいが、その目的は何かというパーパスを問わなければならないので、そこを考え直す良い機会ではないか。
    〇 新しいガバナンスシステムで権限関係がいろいろ出ているが、誰が責任を取るのかというのがあまりはっきりしていない。責任の取り方、責任の範囲ということについてもはっきりしておかなければ外部から法人総合戦略会議(仮称)の委員になり手がないのではないか。
    〇 若い研究者が研究できる環境を京都大学が率先して強化するようなことを考えていく必要がある。京都大学の学風を忘れないでしっかりと取り組んでいただきたい。
    〇 現在の情報では未知数で、いろんな矛盾も抱えている。もっと踏み込んでこの制度を検討している委員とコミュニケーションを取られてはどうか。日本全体にとってもこれはよくない。京都大学だけの問題ではなく、日本として成功させないといけない。
  2. 第4期中期目標期間における自己点検・評価等の実施方法について
    第4期中期目標期間における自己点検・評価等各種評価について、実施方法等の報告があった。
  3. 令和4年度当初予算及び令和3年度補正予算に係る国立大学関係予算(案)の概要等及び国立大学法人等施設整備実施予定事業について
    令和4年度当初予算及び令和3年度補正予算に係る国立大学関係予算(案)の概要等及び国立大学法人等施設整備実施予定事業について報告があった。
  4. 令和2事業年度剰余金に係る目的積立金について
    令和3年10月28日付けで文部科学大臣に承認された令和2事業年度における剰余 金について、目的積立金とすることが11月24日開催の役員会で決議された旨報告があった。