第1回 平成28年6月3日(金曜日)開催

議事

  1. 平成27事業年度決算について
  2. その他

議事録

出席者: 山極総長(議長)
阿曽沼委員、石川委員、稲葉委員、岩永委員、嘉田委員、門川委員、川添委員、北野委員、黒田委員、小島委員、榊 委員、佐藤(直)委員、清木委員、竹中委員、湊 委員、鷲田委員
欠席者: 上本委員、岡田委員、加藤委員、小長谷委員、佐藤(勝)委員、平田委員、増田委員、山田委員
  • 平成27年度第4回経営協議会の議事録(案)について、確認のうえ、原案どおり承認された。

議事

  1. 平成27事業年度決算について
    平成27年事業年度決算について説明があり、審議の結果、了承された。

    委員による主な意見は次のとおり(○:質問・意見 ●:説明・回答)
    ○経常費用のうち人件費が約4割を占めているが、人的資産が重視される大学において、この比率をどのように評価しているのか。
    ●国立大学における人件費の適正な支出割合については、判断が難しく一概には申し上げられない。他大学と比較すると、旧七帝大は同じような割合である。
    ○資料冒頭にグローバル化の推進が述べられているが、為替レートの変動は京都大学の経営に影響を及ぼしているのか。
    ●現状では海外における本学の事業はそれほど大規模ではないため、経営への影響は限定的である。
    ○企業ではキャッシュコンバージョンサイクル等の指標を用いてキャッシュフローを管理している。大学でも参考にするとよいだろう。
    ○科研費の増減による研究への影響についてどう考えているのか。
    ●昨年度に科研費の受入額が減少したことは、深刻に受け止めている。基盤的経費としての運営費交付金が減少する中、科研費が途絶えると研究が立ち行かなくなるため、科研費を申請する際に安全策を取って、規模の小さい種目に応募する傾向がみられる。

報告

  1. 平成27年度監事監査報告について
    平成27年度監事監査結果の概要について報告があった。
    委員による主な意見は次のとおり(○:質問・意見 ●:説明・回答)
    ○女性活躍促進法により京都大学も行動計画の策定等が必要になったと思うが、その点について説明してほしい。
    ●「京都大学男女共同参画推進アクション・プラン」を既に策定しており、同プランに基づき、事務職員の管理職に占める女性比率の目標値を設定している。また、教職員と学生を対象として男女共同参画に関するアンケートを実施したので、結果を分析して今後の施策に反映させたい。
    ○災害発生時のビジネスコンティニュティプラン(BCP)、あるいはビジネスコンティニュティマネジメント(BCM)について検討しているのか。
    ●大地震による被災を想定したBCPは既に策定済みである。
    ○監事監査報告書において指摘された要改善事項は、その後、どのように取り扱われるのか。
    ●指摘した事項については、所掌する理事・副学長及び関係部署が対応し、監査室が改善状況を継続して確認している。指摘事項のうち9割以上は1年以内に改善されている。
  2. 平成28年度監事監査計画について
    平成28年度監事監査計画について説明があった。

意見交換

選挙権年齢の引き下げへの対応等について意見交換が行われた。
委員による主な意見は次のとおり(○:質問・意見 ●:説明・回答)

(選挙権年齢の引き下げへの対応)
●選挙権年齢の引き下げについて、本学では特段の対応は考えていない。従前どおり、総務省が発行している冊子やポスターを学内で配布・掲示するなどして、啓発に努める。学生による選挙違反が生じた場合には、他の法令違反と同様に厳正に対処する。
○今回の参議院議員選挙では、警察が学生の選挙違反を重点的に取り締まる可能性がある。学生が選挙違反に問われることのないよう、大学としてしっかり取り組むべきである。仮にそのような事案が生じた場合には、メディアは必ず、大学のそれまでの取り組みについて質問するだろう。
○社会人として選挙にどう関わるのかは、心や行動のあり方の問題であり、大学内にも多様な意見がある。教員個人あるいは大学の振る舞いが気風として学生に伝わっていくものだろう。
○大学は学生に対して、下宿生は実際の居住地に住民票を移すよう指導すべきである。また、主権者教育についてもしっかり取り組むべきである。
○大学内に投票所を設ける取り組みの先行事例では、学生はほとんど利用せず、近隣住民が主な利用者であった。
○一義的には学生自身が選挙制度について学ぶべきだが、知識不足が原因で一生後悔することのないよう、大学としても対応すべきだ。
●学生の選挙違反に関して学外委員の方々が有する危機感について承ったので、様々な手段を用いて学生に対して情報提供や注意喚起を行いたい。

(その他)
○経営の基本はリスク管理である。大学が直面する可能性のあるリスクを分析し、それに対して必要な対策を講じるために、リスク管理を行う組織の重要性に目を向けるべきである。
○京都大学の敷地にある保育所について説明してほしい。
●朱い実保育園と風の子保育園は、開園当初は女性教職員による共同保育だった。現在は京都市の認可保育所になっているが、利用者の多くは京都大学の教職員や大学院生である。その他、男女共同参画推進センター内で入園待機乳児を預かる保育室を設けている。