2-(1)学部・研究科の基本理念と目標

文学部

  1. 京都大学文学部は、京都大学創立以来の自由の学風を継承し、他の学問分野との調和や融合をはかりながら、哲学・歴史学・文学・行動科学の各分野における最高水準の研究に基づく教育を推進し、その成果を通じて人類の調和ある共存に貢献する。
  2. この目的を達成するために、以下の目標を定める。
    1. 京都大学文学部は、人間の諸活動の原理的な解明と、絶えず変化する環境のなかでその諸活動が有する価値を問い直すことを通じて、哲学・歴史学・文学・行動科学に関わる学術を教授する。
    2. 京都大学文学部は、人類の文化の継承と調和ある共存に寄与し、深い専門知識と広い教養を具え、知の創造の担い手となり、かつ倫理性にも優れた学生を育成する。
    3. 京都大学文学部は、地域密着的な視点と地球規模の広角的視点の両面から、京都・日本・アジアに固有の知的遺産の維持・継承・発展に寄与すると同時に、人類の文化全般についての多元的・総合的探求を推進する。
    4. 京都大学文学部は、地域連携と国際交流の強化を通じて、教育の成果を広く社会に還元する。
    5. 京都大学文学部は、人権を尊重し、環境に配慮した運営を行うとともに、社会的な説明責任に応える。

文学研究科

  1. 京都大学大学院文学研究科は、京都大学創立以来の自由の学風を継承し、他の学問分野との調和や融合をはかりながら、哲学・歴史学・文学・行動科学の各分野の学術を発展させつつ、人文学における世界最高水準の研究・教育を推進し、その成果を通じて人類の調和ある共存に貢献する。
  2. この目的を達成するために、以下の目標を定める。
    1. 京都大学大学院文学研究科は、人間の諸活動の原理的な解明と、絶えず変化する環境のなかでその諸活動が有する価値を問い直すことを通じて、哲学・歴史学・文学・行動科学に関わる学術を教授・研究する。
    2. 京都大学大学院文学研究科は、人類の文化の継承と調和ある共存に寄与し、真に意味ある知を創造しうる卓越した学識と応用能力を有する、学術研究者および高度専門職業人を育成する。
    3. 京都大学大学院文学研究科は、地域密着的な視点と地球規模の広角的視点の両面から、京都・日本・アジアに固有の知的遺産の維持・継承・発展に寄与すると同時に、人類の文化全般についての多元的・総合的探求を推進する。
    4. 京都大学大学院文学研究科は、地域連携と国際交流の強化を通じて、教育と研究の成果を広く社会に還元する。
    5. 京都大学大学院文学研究科は、人権を尊重し、環境に配慮した運営を行うとともに、社会的な説明責任に応える。

教育学部

教育学部の教育目的

本学部は、教育と人間に関わる多様な事象を対象とした諸科学を学ぶことにより、心、人間、社会についての専門的識見を養成し、さらに広い視野と異質なものへの理解、多面的・総合的な思考力と批判的判断力を形成し、責任感と高い倫理性をもって人間らしさを擁護し促進する態度を啓培することで、多様な人々との協働によって地球社会の調和ある共存に貢献できる人材の育成を目的としています。

教育学研究科

教育学研究科の教育目的

本研究科は、教育と人間に関わる多様な事象を対象とした諸科学を考究することにより、理論と実践とを結びつけた心、人間、社会についての専門的に高度な識見並びに卓越した研究能力を養成し、さらに、広い視野と異質なものへの理解、責任感と高い倫理性、多面的・総合的な思考力と批判的判断力を形成し、人間らしさを擁護し促進する態度を啓培することで、多様な人々との協働によって地球社会の調和ある共存に貢献できる高度な専門能力をもつ人材の育成を目的としています。

法学部

教育目標

21世紀において、地球規模での交流が活発化し、科学技術や産業の革新が進む中、世界も日本も大きな転換期を迎えている今日、広い視野から国家・社会のあり方を深く考え、新たなビジョンを示して、時代を切り拓いていく優れた人材が求められています。
このような要請に応えるため、京都大学法学部は、自由の学風の下、豊かな教養を涵養し、国家・社会の制度や組織の設計及び運営等に必要な法学及び政治学等の基本的知識の修得並びに思考力、判断力、構想力及び表現力等の育成を図り、グローバルな視野から、法、政治、経済及び社会を多角的かつ総合的に捉え、多様な価値観や文化を尊重し、地球・自然環境に配慮しつつ、多元的な課題の解決に取り組み、人々が協働し共に生きる社会の実現のために指導的な役割を果たすことができる優れた能力及び資質と高い志を備えた人材を養成することを教育目標としています。

教育課程編成・実施の方針

  1. 法学部では、このような教育目標を達成するため、次に掲げる方針に基づいて教育課程を編成し実施します。
    1. 人間、社会及び自然に対する深い洞察力と人間性を育む教養教育の上に、法学及び政治学等の専門教育を行うことを基本としつつ、各自の将来計画や関心に応じた多様な学修を可能とする4年一貫の学士教育課程を編成します。
    2. 教養教育については、国家・社会の制度や組織等の基礎にある人間、社会及び自然に関する知識や見方・考え方をより深く学び、法、政治、経済及び社会を多角的かつ総合的に捉える基盤を形成し、倫理性や責任感を高めるために、人文・社会科学科目(外国文献講読(法・英)を含む。)、自然科学科目及び統合科学科目等を幅広く履修することを求めます。
    3. 専門教育については、国家・社会の制度や組織の設計及び運営等に必要な法学及び政治学等の基本的知識を、原理・原則から論理的に体系づけて学修する専門科目を開講します。これらの専門科目は、法学及び政治学への導入となる入門科目(1回生配当)、法学及び政治学等の基礎的科目(2回生配当)及び発展的科目(3・4回生配当等)に編成し、履修登録単位数の上限制により、段階を踏んだ体系的な学修を着実に行うことを求めます。
    4. 専門教育において、自ら課題探究を行い、その成果の報告に基づいて自由闊達な討議を行う少人数制の演習科目(3・4回生配当)を開講します。法、政治、経済及び社会を多角的かつ総合的に捉え、新しいニーズや取り組むべき課題を自ら見いだして、企画・立案を行い、課題を解決するために必要とされる論理的な思考力、公正な判断力及び創造的な構想力等や、様々な分野で、多様な人々と協働し、指導的な役割を果たすために必要なコミュニケーション能力を修得するために、演習科目の履修を強く推奨します。
    5. 教養教育及び専門教育を通じて、グローバルな視野及び多様な価値観や文化を尊重する姿勢が身につくようにすることを重視します。また、異文化理解能力、外国語を用いたコミュニケーション能力及び国際的な貢献を行う意欲をより高めるために、教養教育における外国語科目及び英語関連科目の履修を求め、英語による専門科目を提供するとともに、在学中の海外留学を奨励します。
    6. 専門教育においては、卒業後の進路を見据えて、学術研究職や高度専門職に進む共通の前提となる法学及び政治学に関する理論的知識及び調査研究の方法の基礎を修得できるように配慮します。また、法学及び政治学等に関する知識や能力が現代社会においてどのように活用されているかを学ぶことができるように、実務家教員等が担当する実務的科目及び発展的科目を提供します。
    7. 法曹を志望する者が、法学部での学業成績と面接等に基づく特別選抜により法科大学院に進学することができるよう、本学法科大学院の教育課程と連携して、法曹養成のための教育プログラム(法曹基礎プログラム)を提供しています。この法曹基礎プログラムは、(3)から(6)に掲げる専門科目により構成されるもので、必修科目及び選択必修科目などが定められ、科目を段階的かつ効果的に履修し、優秀な成績を修めることが求められます。早期卒業や特別選抜により法科大学院に進学するためには、法曹基礎プログラムを修了することが必要ですが、各自の将来計画や関心に基づいて、法曹基礎プログラムを修了せずに、法科大学院に進学し法曹になる道もひらかれています。
    8. 教養教育及び専門教育を通じて、自主・独立の精神に基づいて、自らの将来計画に則り、対話を根幹とする自学自習を行う姿勢及びその方法が身につくようにすることを重視します。そのため、とくに演習科目の履修を推奨するとともに、図書等の充実した学習設備を活用して、学生が自主的な学習会等を行うことを奨励します。
  2. 学生が自らの将来計画に基づいて適切な科目履修を行うことができるように、コース・ツリー並びにすべての科目の授業概要・目的、到達目標、授業計画及び評価方法等を明記したシラバスを示します。また、Webシステム等を利用して、授業の事前及び事後の学習の指示や参考文献を示すなどして、学生の自学自習を支援します。
  3. 教養教育の成績評価は、各科目の性質等に応じて、期末試験(筆記試験又はレポート試験)と平常点の2つの区分により行われ、人間、社会及び自然に関する知識や見方・考え方を深めていること、異文化理解や外国語を用いたコミュニケーションの基本的能力を修得していること、並びに、対話を根幹とする自学自習の基礎的な技法を身につけていることなどを、国際高等教育院が定める評価基準に基づいて判定します。
    専門科目の成績評価については、長文論述(小論文)形式の筆記試験によることを原則とし、法学及び政治学等に関する基本的知識を確実に修得していること、修得した知識を活用して課題解決等を行うために必要となる思考力、判断力及び構想力、並びに多様な考え方を的確に整理し、批判的に検討した上で、自らの意見を説得的に展開する文章力等を身につけていることを厳格に判定します。
    また、様々な分野で、多様な人々と協働し、指導的な役割を果たすために必要なコミュニケーション能力、高い倫理性及び強い責任感を身につけているか否かについては、演習科目など少人数で行う授業科目等において確認します。

法学研究科

修士課程(研究者養成コース)

教育目標

21世紀において、地球規模での活動や交流が活発に行われる中で、持続可能な開発を実現するとともに、各地域の歴史や文化等を踏まえつつ、多様な世界観や価値観等を有する人々の共存を図る法及び政治制度の構築が求められている。また、科学技術や産業等の革新に伴って惹き起こされる新たな課題や深刻な紛争を法的・政治的に解決することも必要とされている。

京都大学大学院法学研究科は、先人の叡智を継承しつつ、進取の精神に基づき、新たな知の地平を切り拓くことを志す自由な真理探究の学風の下、広い視野、高い倫理性及び強い責任感をもって、このような課題に果敢に取り組み、新たな法及び政治制度の構築や運用に貢献する卓越した人材を育成する。そのため、法政理論専攻修士課程(研究者養成コース)においては、法学及び政治学の分野について、広い視野に立って、精深な学識を修めるとともに、自由な発想に基づいてみずから課題を定めて、多角的な視点から創造的な研究を行い、その研究成果を高い論理性及び実証性等を備えた論文にまとめることができる優れた研究能力を培うことを教育目標とする。

教育課程編成・実施の方針

  1. 法政理論専攻修士課程(研究者養成コース)では、このような教育目標を達成するため、次に掲げる方針に基づいて教育課程を編成し実施する。
    1. 学士課程において修得した法学及び政治学等の幅広い基本的知識を基礎として、専門分野に関する精深な学識並びに外国の理論及び制度又は隣接する学問分野等に関する知見を修得し、国内外の学術文献を正確に読解する力、優れた論理的な思考力、公正な判断力及び創造的な構想力等を身につけることができるように、基礎法学、公法、民刑事法及び政治学の専門研究分野に分けて開設する科目(以下「専門研究分野に関する科目」という。)並びに専門研究分野を定めない特別科目を開講し、所定の単位を修得することを求める。また、専門研究分野に関する科目については、リサーチ・ペーパーを作成することを認める。
    2. 正指導教授及び2名の副指導教授による研究指導においては、自主・自律を基礎として研究が行われるように、研究課題の設定、学術文献その他の関係資料等の調査及び収集等について必要な支援を行う。また、正指導教授による論文指導により、修士論文の執筆等について必要な支援を行う。
    3. 大学院共通科目群の研究倫理・研究公正(人社系)の履修を求めるほか、専門研究分野に関する科目等の履修及び研究指導を通じて、高い倫理性及び強い責任感をもって研究を行い、自らの研究が人や自然との調和ある共存にかなうものであるかを反省する力を身につけることができるように留意する。
    4. 専攻分野等の研究者と共同で研究を行うなど学術上の交流を行うために必要なコミュニケーション能力を身につけることができるように、学会、シンポジウム及び研究会等に積極的に参加することを推奨する。
    5. TA(ティーチング・アシスタント)の機会を与えるなどして、教育に必要な基礎的素養が身につくように配慮する。
  2. 学生が自らの研究計画に基づいて適切な科目履修を行うことができるように、コース・ツリー並びに授業科目の概要・目的、到達目標、授業計画及び評価方法を明記したシラバスを示し、履修指導を行う。
  3. 専門研究分野に関する科目及び特別科目の成績評価については、研究報告及び質疑討論などにより、また、リサーチ・ペーパーの成績評価については、その内容を審査することにより、専門分野に関する精深な学識並びに外国の理論及び制度又は隣接する学問分野等に関する知見を修得し、国内外の学術文献を正確に読解する力、優れた論理的な思考力、公正な判断力及び創造的な構想力等を身につけていることを厳格に判定する。
    修士論文については、専攻分野において学術的意義を有し新規性のある課題を設定し、外国の理論及び制度又は隣接する学問分野等に関する知見を踏まえて、幅広い視野、批判的精神及び創造的な構想力をもって、多角的な視点から綿密な考察を行い、その成果を高い論理性及び実証性等を備えた形でまとめたものであって、法学及び政治学の発展に対する学術的貢献を果たすものであるかを厳格に審査する。

修士課程(先端法務コース)

教育目標

21世紀において、地球規模での活動や交流が活発に行われる中で、持続可能な開発を実現するとともに、各地域の歴史や文化等を踏まえつつ、多様な世界観や価値観等を有する人々の共存を図る法及び政治制度の構築が求められている。また、科学技術や産業等の革新に伴って惹き起こされる新たな課題や深刻な紛争を法的・政治的に解決することも必要とされている。

京都大学大学院法学研究科は、先人の叡智を継承しつつ、進取の精神に基づき、新たな知の地平を切り拓くことを志す自由な真理探究の学風の下、広い視野、高い倫理性及び強い責任感をもって、このような課題に果敢に取り組み、新たな法及び政治制度の構築や運用に貢献する卓越した人材を育成する。そのため、法政理論専攻修士課程(先端法務コース)においては、企業法務を中心とする先端的な法的問題の解決に取り組む専門職業人に必要とされる最新の学識を修得させ、高い調査能力及び分析・判断能力を培うことを教育目標とする。

教育課程編成・実施の方針

  1. 法政理論専攻修士課程(先端法務コース)では、このような教育目標を達成するため、次に掲げる方針に基づいて教育課程を編成し実施する。
    1. 学士課程等において修得した法学等の幅広い基本的知識又は専門職業人としての経験等を基礎として、企業法務等に関する先端的な学識を修得し、学術論文を正確に読解する力、論理的思考力、公正な判断力及び創造的な構想力等を確実に身につけることができるように、企業法務などの先端法務に関する基本科目並びに基礎法学、公法、民刑事法及び政治学の専門研究分野に関する展開科目に区分して授業科目を開講し、所定の単位を修得することを求める。これらの授業科目においては、学術的な分析手法並びに裁判実務を中心とする法実務及び公共政策に関する理解を図ることができるように配慮する。
    2. 正指導教授及び2名の副指導教授による研究指導等においては、自主・自律を基礎として調査研究が行われるように、課題の設定、学術文献その他の関係資料等の調査及び収集並びに論文の執筆等について必要な支援を行う。
    3. 大学院共通科目群の研究倫理・研究公正(人社系)の履修を求めるほか、基本科目及び展開科目の履修並びに研究指導等を通じて、高い倫理性及び強い責任感をもって調査研究を行い、自らの調査研究が人や自然との調和ある共存にかなうものであるかを反省する力を身につけることができるように留意する。
    4. 企業法務等の先端的な問題に関わる研究者や実務家と共同で調査研究を行うなど学術上の交流を行うために必要なコミュニケーション能力を身につけることができるように、学会、シンポジウム及び研究会等へ積極的に参加することを推奨する。
  2. 学生が自らの研究計画に基づいて適切な科目履修を行うことができるように、コース・ツリー並びに授業科目の概要・目的、到達目標、授業計画及び評価方法を明記したシラバスを示し、履修指導を行う。
  3. 基本科目及び展開科目の成績評価については、研究報告及び質疑討論並びにレポートなどにより、企業法務等に関する先端的な学識を修得し、学術論文を正確に読解する力、論理的思考力、公正な判断力及び創造的な構想力等を身につけていることを厳格に判定する。
    修士論文については、企業法務等に関する先端的で新規性のある課題を設定し、綿密な調査を行い、幅広い視野と批判的精神をもって、的確に分析・判断し、その成果を、創造性、論理性及び実証性等を備えた形でまとめたものであって、企業法務などの先端的な法的問題の解決に貢献するものであるかを厳格に審査する。

博士後期課程

教育目標

21世紀において、地球規模での活動や交流が活発に行われる中で、持続可能な開発を実現するとともに、各地域の歴史や文化等を踏まえつつ、多様な世界観や価値観等を有する人々の共存を図る法及び政治制度の構築が求められている。また、科学技術や産業等の革新に伴って惹き起こされる新たな課題や深刻な紛争を法的・政治的に解決することも必要とされている。

京都大学大学院法学研究科は、先人の叡智を継承しつつ、進取の精神に基づき、新たな知の地平を切り拓くことを志す自由な真理探究の学風の下、広い視野、高い倫理性及び強い責任感をもって、このような課題に果敢に取り組み、新たな法及び政治制度の構築や運用に貢献する卓越した人材を育成する。そのため、法政理論専攻博士後期課程においては、法学及び政治学の分野について、高等教育機関における教育研究又はその他の高度に専門的な職業に従事し指導的な役割を果たす人材として、みずからの研究計画に従って、精深で豊かな学識に基づき、広い視野と多面的・多角的な視点から独創的な研究を行い、その研究成果を精密な体系性、論理性及び実証性等を備えた論文にまとめ、国内外に発信することができる卓越した研究能力を培うことを教育目標とする。

教育課程編成・実施の方針

  1. 法政理論専攻博士後期課程では、このような教育目標を達成するため、次に掲げる方針に基づいて教育課程を編成し実施する。
    1. 法学及び政治学等に関する幅広い知識を基礎として、専門分野に関する精深で豊かな学識並びに外国の理論及び制度又は隣接する学問分野等に関する高度な知見を修得し、国内外の学術文献を精密に読解する力、優れた論理的な思考力、公正な判断力及び創造的な構想力等を身につけることができるように、基礎法学、公法、民刑事法及び政治学の専門研究分野に関する科目並びに専門研究分野を定めない特別科目を開講し、所定の単位を修得することを求める。なお、社会人特別選考により入学した者については、これらの科目の単位を修得することを要しない。
    2. 正指導教授及び2名の副指導教授による研究指導においては、研究者として自立して優れた研究活動を行うことができるよう、幅広い視野から自己の研究を位置づけて、常に進取の精神をもって未踏の分野に挑戦し「知の体系」を創造するために必要な支援を行う。
    3. 大学院共通科目群の研究倫理・研究公正(人社系)の履修を求めるほか、専門研究分野に関する科目等の履修並びに研究指導を通じて、自立した研究者又はその他の高度に専門的な業務に従事する者として高い倫理性及び強い責任感をもって研究を行い、自らの研究が人や自然との調和ある共存にかなうものであるかを深く反省する力を身につけることができるように留意する。
    4. 国内外の研究者と共同で研究を行ったり、国際的に高い水準の議論を行ったりするなど学術上の協力体制を構築し、研究成果を発信するために必要な高いコミュニケーション能力を身につけることができるように、国内外の学会、シンポジウム及び研究会等へ積極的に参加することや留学等を推奨し、RA(リサーチ・アシスタント)等の機会を与える。
    5. TA(ティーチング・アシスタント)の機会を与えるなどして、教育に必要な基礎的素養が身につくように配慮する。
  2. 学生が自らの研究計画に基づいて適切な科目履修を行うことができるように、コース・ツリー並びに授業科目の概要・目的、到達目標、授業計画及び評価方法を明記したシラバスを示し、履修指導を行う。
  3. 専門研究分野に関する科目及び特別科目の成績評価については、研究報告及び質疑討論並びにレポートなどにより、専門分野に関する精深で豊かな学識並びに外国の理論及び制度又は隣接する学問分野等に関する高度の知見を修得し、国内外の学術文献を精密に読解する力、優れた論理的な思考力、公正な判断力及び創造的な構想力等を身につけていることを厳格に判定する。
    博士論文については、先行研究に関する綿密な調査に基づいて、専攻分野において高い学術的意義を有し新規性のある課題を設定し、外国の理論及び制度、隣接する学問分野に関する高度な知見又は高度専門職業人としての豊かな経験等を踏まえて、幅広い視野、批判的精神及び創造的な構想力をもって、多角的な視点から総合的かつ独創的な研究を行い、その成果を精密な体系性、論理性及び実証性等を備えた形でまとめたものであって、法学及び政治学に対する重要な学術的貢献又は法及び行政等に関わる高度専門職における実務の理論化に対する重要な貢献を果たすものであるかを厳格に審査する。

経済学部

教育理念

自学自習による卓越した知の継承をはかり、創造性を涵養するという京都大学の理念に照らして、現代経済社会の多元的な課題に専門的知識をもって挑戦する人材、地球社会の調和ある共存に貢献する人材、豊かな人間愛と人権感覚を備え、公正を求める廉潔な心情をもった人材を育成することが、京都大学経済学部の教育理念です。

教育目標

この教育理念を実現するために、京都大学経済学部では以下の目標を掲げ、その遂行・達成に取り組みます。

  1. 多様な入試を通じて、多彩な個性、文化的背景を持つ学生を集め、経済・経営に関する柔軟かつ多様な視点と能力を持つ学士を育成し、社会の広い分野に供給します。
  2. 経済学・経営学についての幅広い基礎的な学問を修得させると共に、柔軟な思考力と創造性を養うために多元的なカリキュラムを整備して教育にあたり、演習を重視して個人指導および集団学習をおこないます。
  3. 世界最先端の経済学・経営学の研究成果を用いて、経済学研究科と連携しながら、高度な専門教育の充実をはかります。
  4. 政府機関や企業、非営利団体等との研究教育パートナーシップを通じて、経済・経営に関する高度で実践的な能力の開発をはかります。
  5. 経済のグローバル化のもとで、持続的経済発展に貢献できる国際的な能力を持つ人材の育成につとめます。
  6. こうした教育活動の全体を通じて、時代の進展に対応した基礎的・専門的学力を備えさせるとともに、豊かな人間愛、人権感覚を備え、公正を求める廉潔な姿勢をもった人材の育成につとめます。

経済学研究科

教育理念

地球社会の調和ある共存に寄与する、優れた研究者と高度な専門能力をもつ人材を育成するという京都大学の理念に照らして、経済学という学問の知恵、知識、技術を通じて、現代社会経済の多元的な課題に専門的知識をもって挑戦する人材、地球社会の調和ある共存に貢献する人材、豊かな人間愛と人権感覚を備え、公正を求める廉潔な心情をもった専門的人材を育成することが、京都大学大学院経済学研究科の教育理念です。

教育目標

この教育理念を実現するために、経済学研究科では以下の目標を掲げ、その遂行・達成に取り組みます。

  1. 経済学研究科は修士課程と博士後期課程から構成されます。修士課程では、研究者を目指す学生に対して、授業および修士論文作成を中心にした個人指導により、経済学と関連領域の蓄積を継承させ、研究に必須の基礎学力および分析能力を身につけさせることを目標とします。
  2. 博士後期課程では、自由と自主を尊重する学風のもと、修士学位を取得したのちに博士学位(経済学)の取得を目指す学生に対して、研究指導を行い、経済学の先端的課題や社会経済の諸問題に果敢に挑戦し、社会の期待に応えられる研究者を養成することを目標とします。
  3. これらの理念と目標を実現するために、経済学研究科では多様で高度な専門能力をもつ教員を擁し、経済哲学から理論、歴史、政策、応用経済学、経営・会計学などの諸分野にわたる幅広い教育を行うことにより、学問の過度な専門化に陥ることなく、幅広い視野から自己の研究を位置づけて、新たな知の体系を構築する能力を磨きます。
  4. 研究の深化を図るとともに、強い責任感と高い倫理性をもって自己の研究を見つめ、それが人や自然との調和ある共存という目的にかなっているかどうか批判的に吟味する力を育てるために、個人指導、演習、プロジェクトへの参加を通じて、将来、教育・学術・そのほかの分野において指導的役割を果たすために必要な公正で寛容、かつ人間愛豊かな人格を磨きます。
  5. 多様な入試を活用して集めた国際的に多彩な個性、キャリア、文化をもつ大学院生集団を形成し、国際的な視点で経済・経営の問題を分析できる専門能力をもった人材の育成に努めます。
  6. エコノミストやビジネスアナリストのように、国内外の高度な経済・経営問題に対して、世界水準で現実的な解決策を提供する実践的能力をもった人材の育成に努めます。
  7. こうした教育活動の全体を通じて、時代の進展に対応した研究能力を涵養します。

理学部・理学研究科

京都大学理学研究科・理学部の特徴とめざすところ

理学は自然現象を支配する原理や法則を探求する学問であり、その活動を通じて人類の知的資産としての文化のより深い大きな発展に資するとともに、人類全体の生活向上と福祉に貢献することを目的としている。

京都大学大学院理学研究科は、設立以来100年余りの間に、数学、物理学・宇宙物理学、地球惑星科学、化学、生物科学の各分野において独創的な研究成果を数多くあげ、また霊長類研究などの新しい学問分野を開拓するとともに、ノーベル賞受賞者4名・フィールズ賞受賞者2名をはじめとして国際的舞台で活躍する多くの優れた研究者を輩出してきた。

理学研究科・理学部は、これまでの成果に立脚し理学研究の理念を更に具現化するため国内はもちろん国際的にも屈指の教育・研究拠点となることを目指している。そして理学教育を通じて、自然科の基礎体系の深い習得とそれを創造的に展開する能力および個々の知識を総合化し新たな知的価値を創出する能力を有した優れた研究者あるいは責任ある職業人育成を志している。そのために、自由な雰囲気の下で学問的創造を何よりも大切にする学風を自律的に醸成するとともに、国内外に広く開かれた教育・研究機関として発展することを心がけている。

教員・学生等研究科構成員の自発的意志と学問に対する情熱を尊重し、時々の社会的雰囲気に惑わされることなく基礎的・萌芽的研究を重視して進めるとともに、学問の新しい進展によって生み出される境界領域・複合領域の研究分野を創成して発展させることに努めてきている。

また、バイオサイエンス、ナノテクノロジー、環境、エネルギー問題など現代社会が直面する課題について基礎科学の観点から積極的に取り組み、それらに関する効果的教育・研究にも努めている。

理学研究科・理学部は現在、数学・数理解析、物理学・宇宙物理学、地球惑星科学、化学、生物科学の大学院5専攻および、天文台、地球熱学研究施設、地磁気世界資料解析センターの3つの付属施設において研究・教育活動を展開している。

学部教育においては、基礎的科学体系を深く修得し、それらの基礎を創造的に展開する能力、さらにはこれら個々を総合化し新たな知的価値を作り上げる能力などを養成することを目標としている。そのためには、自由にして創造性を富む気風・既成の権威や知を無批判に受け入れることなく自ら情報を探索し新たな考え方を吸収する学習態度や姿勢を養うことを目指している。

こうした教育理念・目標を実現する施策として、理学部は学生に大きな選択自由度を与える「理学科のみの1学科制」に基づく「緩やかな専門化」という教育基本方針を採用している。

即ち1-2回生においては狭い専門に閉じず幅広い学問の学習を促し、3-4回生においては自らの興味・意欲と能力・適性に応じて5つの専門分野(数学、物理学・宇宙物理学、化学、地球惑星科学、生物科学)から1つの専門を選ばせ(系登録)理学的素養を深化させることを学生に求めている。そして自ら学ぶための基礎学力を確かなものにし、少なくとも1つの分野の専門的基礎知識と技能が4年間の内に身につけられるような指導を心がけている。

自律的学修姿勢を養うために少人数対話型教育を充実すると共に、学生による自主ゼミ等の勉学活動を支援する体制をとっている。また、自らに相応した分野を見出した人がフィールド実習や実験教育により学問に対する情熱を沸き立たせられるようなカリキュラムを設定している。

生命倫理、環境問題、エネルギー問題等が端的に象徴する不透明な現代にこそ、理学部は上記の理念を実現することによって社会からの真の要請に応えることを使命と考えている。

なお現在、理学部卒業生の約4分の3が大学院に進学している。学生募集要項に明示している理学部の教育目標・特徴は以下の通りである。

教育目標

  • 自然科学の基礎体系を深く習得し、それを創造的に展開する能力の養成
  • 個々の知識を総合化し、新たな知的価値を創出する能力の養成

教育の特徴

  • 自由な雰囲気の下で学問的創造を何よりも大切にし、自律的学修が推奨される学風
  • 理学科のみの1学科制
  • 緩やかな専門化を経て、研究の最前線へ

大学院教育については、学部レベルでの教育理念の体現を基礎に最前線の研究現場において自然科学の進歩を担うことにより社会に貢献する「研究者の養成」を主な目的としている。

修士課程修了後に社会に出る学生に対しては、自ら問題を発見し解決策を提起できる深い科学的素養を有する人材養成を行うことを目標としている。

大学院教育にあっては、講義やゼミナール等の教育とともに個々の研究現場における個別指導を重視し、これにより理学研究科の大学院教育における目標である「研究者の養成」を実現する。

また、修士課程修了後に社会に出る学生に対しては、研究者養成を主目的にした教育環境の中で教育を行い、科学政策官、科学アナリスト、ジャーナリスト、教員をはじめ、社会の全領域において活躍が可能な創造性豊かな問題発見型の人材の教育を目指している。

社会にでる学生には十分な科学的思考法の習得・実践を求め、科学的素養を生かして自然科学の普及、初中等・高等・社会教育に携わる人材あるいはより一般的に社会の科学的合理的判断形成に寄与する人材として活躍することを期待している。

博士前期(修士)課程では、学生が理学研究を遂行するのに必要な基礎知識・研究手法・問題解決能力を身につけることを求め、また博士後期課程では自ら課題を設定し研究を企画・遂行してオリジナル論文としてまとめあげる能力を身につけるようなカリキュラム設定としている。

医学部

医学科

京都大学医学部医学科は、医療の第一線で活躍する優秀な臨床医、医療専門職とともに、次世代の医学を担う医学研究者、教育者の養成をその責務とする。

京都大学医学部医学科が育てるのは、単に既存の知識を応用して医療にあたるだけでなく、病気など医学事象の背後にあるものを見抜き、自分の頭で考え、新たな知を創出できる人間、また、広く社会と人間行動を理解し病める人の感情を洞察できる人間、社会全体の健康をめざし高い倫理観を持って行動する人間である。

また、これを人類すべてに発信できる国際性豊かな人間を育てることも我々の使命である。

人間健康科学科

我が国における医学医療の進歩はこれまで困難とした疾病の診断や治療の多くを可能としてきた。そして移植医療や再生医療、iPS細胞治療などの高度・先進医療によって益々の発展が期待され、今後においてはこれらの具体化が重要である。一方、少子高齢社会の到来により、高齢者特有の疾病や障害を治療し予防すること、また家族の健康を維持・増進することは最重要課題であり、急務となっている。このような諸課題を的確に捉え、解決するため、その到達像としての「望ましい真の健康」を明確にし、その達成に必要な理論と方法を確立すること、そして実践に向けて展開していくことが必要である。そこで、京都大学医学部人間健康科学科では、学部教育において高度医療専門職並びに世界レベルの研究者・教育者育成の素地を養い、大学院への進学を向上させるべく教育カリキュラムを構築し、世界トップレベルの先端医療技術を牽引する人材を育成する。

医学研究科

京都大学大学院医学研究科は、医学を、生命科学と理工学を基盤とし、個および集団としての人の健康と疾病を取り扱う統合的な学問と位置づけ、生命現象の根本原理、病気の成因、病態の機構を解明し、その成果を先進的医療と疾病予防に発展させる国際的研究拠点を形成する。

これにより、専門領域での深い学識に加え基礎生物学から臨床医学・社会医学までを見通す広い視野を備えた医学研究者の養成を行う。

人間健康科学系専攻 修士課程では「人の健康を、医療・保健・福祉の面において、回復 ・保持・増進する ため医学並びに人文・社会科学を基盤として全人的視点から深く考 究することにより、 その理論を構築し、これを実践する方法と技術を確立すること、特 にキュアとケアの 視点から人間のからだとこころの健康をつくるために理論と実践を 追求・開発し展開 すること」を理念として、高度医療専門職の養成と独創的かつ斬新 的な教育・研究を 推進する教育者・研究者を養成する。
人間健康科学系専攻博士課程では、人間の真の健康を創生するため、そして自らの健康 創生を支援 するための教育・研究をさらに発展させ、健康科学理論の構築や先 進的医療技術・ こころのケア技術の開発を行い、社会に貢献できる教育・研究者を 養成する。

薬学部(薬科学科)

理念

薬学の学修を通じて、創薬科学の発展を担いうる人材を育成することによって、人類の健康と社会の発展に貢献することを理念とする。

人材養成の目的

生命倫理を基盤に、薬学の基礎となる自然科学の諸学問と薬学固有の学問に関する知識、技能、態度を修得し、独創的な創薬科学分野で活躍しうる資質・能力を有する人材の育成を目指す。

薬学部(薬学科)

理念

薬学の学修を通じて、先端医療、医療薬学・臨床薬学の発展を担いうる人材を育成することによって、人類の健康と社会の発展に貢献することを理念とする。

人材養成の目的

生命倫理を基盤に、薬学の基礎となる自然科学の諸学問と薬学固有の学問に関する知識と技術および医療人として適正な態度を修得し、高度な先端医療を担う指導的薬剤師となる人材、医療薬学分野で活躍できる人材の育成を目指す。

薬学研究科

理念

薬学は、人体に働き、その機能の調節等を介して疾病の治癒や健康の増進をもたらす「医薬品」の創製、生産、適正な使用を目標とする総合科学であり、多様な基礎科学分野の総合を基盤とする学際融合学問領域と位置づけられる。薬学研究科は、このような諸学問領域の統合と演繹を通じて世界に例を見ない創造的な薬学の「創」と「療」の拠点を構築し、先端的創薬科学・医療薬学研究を遂行して人類の健康の進展と社会の発展に大きく貢献することを目標とする。

人材養成の目的

教育においては、生命倫理を基盤として、薬学の基礎となる自然科学の諸学問と薬学固有の学問に関する知識と技術、および研究者や医療人としての適正な態度を修得し、独創的な創薬研究を遂行しうる資質・能力を有する薬学研究者、高度な先端医療を担う指導的薬剤師となる人材の育成をめざす。研究においては、薬学の諸学問の最先端研究に挑戦して世界をリードするとともに、創薬科学と医療薬学の統合をはかり、実践的に社会に貢献することをめざす。

工学部・工学研究科

理念

学問の本質は真理の探求である。その中にあって、工学は人類の生活に直接・間接に関与する学術分野を担うものであり、分野の性格上、地球社会の永続的な発展と文化の創造に対して大きな責任を負っている。

京都大学大学院工学研究科・工学部は、上の認識のもとで、学問の基礎や原理を重視して自然環境と調和のとれた科学技術の発展を図るとともに、高度の専門能力と高い倫理性、ならびに豊かな教養と個性を兼ね備えた人材を育成する。

このような研究・教育を進めるにあたっては、地域社会との連携と国際交流の推進に留意しつつ、研究・教育組織の自治と個々人の人権を尊重して研究科・学部の運営を行い、社会的な説明責任に応えるべく可能な限りの努力をする。

目標

工学研究科・工学部は、工学のあり方と部局としての使命を次のように考える。

上に述べた理念を使命とし、構成員個々の「主体性」を尊重する「自由の学風」を継承しつつ達成することが、工学研究科・工学部の基本的目標であり、より具体的には自由闊達な知的活動から生み出される知と技術の創造とその継承を目指すことである。

農学部・農学研究科

本研究科および学部は、自由の学風を重んじる本学の基本理念を踏まえながら、世代を超えた生命の持続、安全で高品質な食料の確保、環境劣化の抑制と劣化した環境の修復など、人類が直面している困難な課題の解決に取り組み、本学が目指す地球社会の調和ある共存に貢献することを教育研究の目的とする。

総合人間学部

総合人間学部は、人間と文明と自然の結び付きに新たな次元を確立するために、人類が直面する様々な問題を人間活動の広範な諸領域を通底させる形で問い直し、これまでの人文科学、社会科学、自然科学を融合した新しい学問の体系を構築することを、すなわち、新たな「人間の学」の創出を目指す。さらに、このような学問的探求を通じて、科学技術の急速な発展と国際化の進展など著しく変化するこれからの社会に対して、持続的かつ創造的に対処しうる広い視野を持った人材を育成することを目的とする。

人間・環境学研究科

人間・環境学研究科は、環境、自然、人間、文明、文化を対象とする幅広い学問分野の連携を通じて、人間と環境のあり方についての根源的な理解を深めるとともに、人間と環境のよりよい関係を構築するための新たな文明観、自然観の創出に役立つ学術研究を推進することを目指す。また、こうした研究活動を推進するなかで、人間及び環境の問題に対して広い視野、高度な知識、鋭い先見性をもって取り組むことのできる研究者、指導者、実務者を養成することを目的とする。

共生人間学専攻

共生人間学専攻では、「人間相互の共生」という視点に立ち、人間と環境の相関関係において人間の根源を探求しつつ、現代社会の具体的諸課題に取り組み、社会的要請に柔軟に応えられる研究者、指導者、実務者の養成を目指す。

共生文明学専攻

共生文明学専攻では、共生・融和の可能性を追求するため、多様な文明の間にみられる対立・相克の構造を解明するとともに、歴史・社会・文化の諸相にわたって複雑にからみあう文明の諸問題に新たな見地から取り組み、解決の方向性を示すことのできる研究者、指導者、実務者の養成を目指す。

相関環境学専攻

相関環境学専攻では、人間と自然環境の関わりを包括的に理解することを目指した基礎研究を展開するとともに、自然と人間の調和を図るために必要な新しい社会システムの確立に、高度な見識と科学的・論理的判断力をもって貢献することのできる研究者、指導者、実務者の養成を目指す。

エネルギー科学研究科

エネルギー科学研究科は、エネルギー持続型社会形成を目指して、理工系に人文社会系の視点を取り込みつつ学際領域としてエネルギー科学の学理の確立をはかり、地球社会の調和ある共存に寄与する、国際的視野と高度の専門能力をもつ人材を育成する。

アジア・アフリカ地域研究研究科

1. 教育理念

自由と自主性を重んじる本学の学風のもと、アジア・アフリカを対象とする地域研究を通じて先導的な地域研究者および地域実務者を育成することにより、地球、地域、人間の共生に向けて寄与することを本研究科の理念とします。

2. 人材養成の目的

現在、世界は情報・経済のグローバリゼーションの波にあらわれています。そこでは環境問題や南北問題など、人類が総力をあげて解決に当たらなければならない多くの問題が出現する一方で、世界各地で新たな民族主義や地域主義、自国優先主義が台頭しつつあります。それらが局地的な民族紛争、近代化と伝統文化との矛盾の激化としてあらわれているにもかかわらず、世界はいまだ地域と世界の共存のパラダイムを見いだしていません。
こういった諸問題は第三世界、なかでもアジア・アフリカ地域に顕著です。この地域は、低緯度熱帯地域で自生的な地域形成を遂げてきた歴史をもちますが、現在大きな転換点にさしかかっています。アジア・アフリカ地域の動向は、21世紀の世界秩序を左右する影響力を秘めているのです。
このような状況の中で、私たちは地球社会の構成員としての役割を果たすために、真に持続可能な地球社会の発展の方向性を打ち出し、アジア・アフリカ地域の自立と共存を可能にする新たな世界秩序の構築に向けて、社会的、学術的に貢献していかねばなりません。そのためには、既存の学問分野の枠組を超えた学際的・総合的な地域研究の推進が必要です。本研究科が目指すのは、従来の書斎科学や実験科学とは異なった、フィールドワークを基礎とする教育研究であり、国際的な視野をもってアジア・アフリカ地域を総合的に理解できる専門家を養成する場の創出です。
日本の国際貢献に対する世界の期待が高まる中で、国際協力の流れは、従来のインフラストラクチャーの整備を中心とする、技術・経済開発主体のハードな国際協力から、地域の実情に応じ、ニーズに沿った持続可能な経済発展や社会厚生を推進しうる人材の供給という、ソフトな協力へと重点が移りつつあります。そうした協力の成否は、地域の実態把握、すなわち地域の生態・社会・文化に根ざした「地域の固有性(地域性)」への深い理解の有無にかかっています。とくに、日本や欧米諸国の風土とは異質の低緯度熱帯地域を対象とする国際協力にあたっては、そのような配慮が不可欠です。
このような社会的、学術的な要請に応えるために、本研究科では5年一貫制の博士課程のもとで、長期にわたるフィールドワークを根幹の方法とし、アジア・アフリカ地域の生態・社会・文化の相互関係を総合的に把握しうる地域研究・教育を推進します。同時に、国際協力などの仕事に実務的に対応できる人材の養成をも射程に入れており、必要に応じて修士学位を授与する制度を併用しています。

情報学研究科

情報学研究科は、人間と社会とのインタフェース、数理的モデリング、および情報システムを3本柱として創設され、情報学の新たな学問領域を開拓し、総合的な視野から先駆的・独創的な学術研究を推進することで、情報学の国際的研究拠点としての役割を果たすことを目指している。また、高度な研究能力と豊かな学識を涵養することで、情報学を発展させる研究者、および、質の高い専門的職業人を養成し、知識社会のさまざまな課題を解決するリーダーとなる視野の広い優れた人材を育成することを教育の目的としている。さらに、産官学連携・地域連携や社会への情報発信を通して、健全で調和のとれた知識社会の発展に寄与し、京都大学の基本理念である「地球社会の調和ある共存」に貢献する事が情報学研究科の大きな目標である。

生命科学研究科

修士課程

今日、生命科学は、人類の未来を切り開く先端科学として大きく変貌・発展しつつあります。本研究科は、このような世界的状況に対応して、世界最高水準の研究拠点の形成と次世代の生命科学をリードする人材養成を目的とし、平成11年にわが国初の生命科学系の独立研究科として発足しました。本研究科は、既存の諸分野における先端領域を真に融合しながら、生命の基本原理を構成する「細胞・分子・遺伝子」を共通言語として、多様な生命体とそれらによって形成される環境を統合的に理解し、生命の将来や尊厳にかかわる新しい価値観を作り出す独創的研究と教育を展開しております。

今後、ますます高度化・複雑化する生命科学に対する社会からの多様な要請に応えるべく、本研究科では、このような研究科の理念に共鳴し、生命科学の基礎学力と研究推進能力及び学術研究などにおける高い倫理性と責任感を持つ学生を広く求めています。特に、生命の尊厳を十分に理解しながら、既存の枠組みにとらわれない総合的・先端的な生命科学を築き上げる開拓精神に富む学生を歓迎し、以下のような人材の養成を目指します。

  1. 生命の基本原理を追求・発見し、新しい生命科学を推進する研究者。
  2. 地球環境保全と人類の健康・福祉・幸福を目指し、民間を含む多様な研究機関で社会に貢献する研究者・技術者。
  3. 多彩な生命現象全般を広く理解し、教育や産業・報道・行政を通じて社会に貢献する教育者・実務者。
  4. 国内外の生命科学関連分野の研究者等と議論することができる高いコミュニケーション能力を持つ研究者・教育者・技術者・実務者。

入学試験では、国際誌に発表された論文の読解に必須である英語による論理的思考能力を評価する筆記試験、分子生物学・細胞生物学・生化学など生命科学領域の一般知識を評価する筆記試験、入学希望分野の研究を遂行するための基礎知識等を評価する筆記試験に加え、判断力、思考力、コミュニケーション能力、主体性、倫理観を評価する口頭試問からなる学力考査を実施し、総合的に合格者を決定します。

博士後期課程

今日、生命科学は、人類の未来を切り開く先端科学として大きく変貌・発展しつつあります。本研究科は、このような世界的状況に対応して、世界最高水準の研究拠点の形成と次世代の生命科学をリードする人材養成を目的とし、平成11年にわが国初の生命科学系の独立研究科として発足しました。本研究科は、既存の諸分野における先端領域を真に融合しながら、生命の基本原理を構成する「細胞・分子・遺伝子」を共通言語として、多様な生命体とそれらによって形成される環境を統合的に理解し、生命の将来や尊厳にかかわる新しい価値観を作り出す独創的研究と教育を展開しております。

今後、ますます高度化・複雑化する生命科学に対する社会からの多様な要請に応えるべく、本研究科では、このような研究科の理念に共鳴し、修士課程での教育によって得た広い学識と高度な専門知識、研究推進能力及び学術研究などにおけるより高い倫理性と責任感を持つ学生を広く求めています。特に、生命の尊厳を十分に理解しながら、既存の枠組みにとらわれない総合的・先端的な生命科学を築き上げる開拓精神に富む学生を歓迎し、以下のような人材の養成を目指します。

  1. 生命の基本原理を追求・発見し、世界最高水準の新しい生命科学を推進する研究者。
  2. 地球環境保全と人類の健康・福祉・幸福を目指し、民間を含む多様な研究機関で先導的な役割を担う研究者・高度技術者。
  3. 多彩な生命現象全般を広く理解し、教育や産業・報道・行政を通じて先導的な役割を担う教育指導者・高度実務者。
  4. 高度な論理的説明能力とコミュニケーション能力を持ち、国内外に広く自らの考えを発信し、いろいろな分野で先導的な役割を担う研究者・教育指導者・高度技術者・高度実務者。

入学試験では、国際的なコミュニケーションに必須である英語による論理的思考能力を評価する筆記試験と、修士課程等での自身の研究成果のプレゼンテーション、さらに、判断力、思考力、コミュニケーション能力、主体性、倫理観を評価する口頭試問からなる学力考査を実施し、総合的に合格者を決定します。

総合生存学館(思修館)

目的と意義

私たちが生きる地球社会は、今、数々の複合的・構造的な諸問題に直面しています。これらは、文化・産業・経済・国家などの複雑で巨大なシステムに関わる、種々多様でグローバルな課題であり、解決のためには持続可能で創発力のある社会システムが不可欠です。そして、この新たな社会システム構築に向けてリーダーシップを発揮できる人材、ゼロから1を生み出し、実践・持続させていける力を持つ人材の育成が、今、強く求められています。

「総合生存学館」(通称:思修館)は、こうした社会の要請に応え、複合的社会課題を克服するための思想・政策や方法を幅広く探求する学問である総合生存学の学修を通じて未来のリーダー育成を目的とし、平成25年4月に設置された大学院です。

人類社会の生存と未来開拓を担う各界の世界的リーダーには、多様な価値観、広い世界観と見識、確かな哲学と高い志、それらに基づく柔軟な思考が求められます。総合生存学館(思修館)では、こうした素養を養うために、専門的知識に加え、総合的な文理融合能力及び俯瞰力を培い、複合的社会課題の解決方法を研究し実践する能力を育成します。さらに、こうした人材を輩出することで、京都大学の基本理念である「教養が豊かで人間性が高く責任を重んじ、地球社会の調和ある共存に寄与する人材を育成する」ことを体現していきます。

育成する人材像

総合生存学館(思修館)では、総合生存学における課題解決情報を、机上ではなくその問題が起きている現場に即して創出し、的確に判断・行動できる高度な専門的能力を身につけた人材の育成をめざしています。

そのために、大学学部などで身につけた学術に関する知識をベースに、文理にわたる幅広い専門的学識を積み重ねることで、多様な専門分野を俯瞰する力を培います。また、複数教員の指導と助言のもとで研究基礎力を養い、さらに国内外の社会実践で得られた経験知をモデル化して修得していきます。

また、顕在化している個々の問題解決にあたるだけでなく、人類や社会システム、地球社会などにおける今日的な問題の本質を理解して、総合生存学に関わる一体的な世界観・人間力・社会力をもとに自ら課題を設定し、その解決への営みを通じて、グローバルリーダーとなる人材を育成します。

地球環境学堂・学舎

地球環境学専攻博士課程

地球環境・地域環境問題に対応し、異なった基礎学問との連携を保つことのできる新しい視点と方法論をもって、国際的に活躍できる研究者を養成する。

環境マネジメント専攻修士課程

地球環境・地域環境問題を解決するために、実践的活動を行うことのできる知識と問題解決能力をもち、さらに国際的視点をもつ実務者を養成する。

環境マネジメント専攻博士後期課程

地球環境・地域環境問題を解決するために、実践的、かつ国際的活動を行うことのできる広汎な知識と問題解決能力を備え、高度なマネジメントの専門性をもつ実務者を養成する。

法科大学院

教育目標

京都大学大学院法学研究科法曹養成専攻(法科大学院)は、理論と実務を架橋する高度な教育を通じて、法の精神が息づく自由で公正な社会の実現のため、様々な分野で指導的な役割を果たす創造力ある法曹を養成することを、目的とする。

この目的のために、本法科大学院では、自主・独立の精神と批判的討議を重んじる本学の伝統を継承し、自由闊達で清新な批判的精神に満ちた教育環境の中で、法制度に関する原理的・体系的理解、緻密な論理的思考能力、法曹としての高い倫理的責任感を涵養し、社会の抱える構造的な課題や最先端の法的問題に取り組むことのできる総合的な法的能力の育成を図る。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

本法科大学院では、その教育目標を実現するため、次に掲げる点を重視して教育課程を編成し、実施する。

(1)討議を重視した少人数教育

法制度の多角的な分析を通じて高度の批判的思考能力や法的な対話能力を習得することができるように、双方向・多方向的な討議を重視した少人数教育を行う。特に、必修科目はクラス制による少人数授業とする。

(2)法制度に関する原理的・体系的理解と論理的思考能力の涵養

法制度に関する原理的・体系的理解や緻密な論理的思考能力が涵養されるように、基礎科目及び基幹科目を段階的・体系的に配置するとともに、基礎科目及び基幹科目を必修とする。

(3)理論と実務の架橋

理論と実務の架橋の上に高度な知見を獲得することができるように、基幹科目において理論的な科目と実務的な科目を有機的に組み合わせるとともに、実務選択科目を開設して選択必修とする。また、法律実務の基礎及び法曹倫理に関する科目について、経験豊富な実務家教員が担当する体制を整える。

(4)多様な専門性と総合的な能力の向上

法的問題を社会的構造や歴史軸の中で捉える広い視野や、最先端の法律問題に取り組む法的能力を獲得することができるように、選択科目 I 及び選択科目 II において多様な基礎法学・隣接科目及び展開・先端的科目を開設して選択必修とする。これらの科目については、公共政策大学院との連携も図る。

(5)創造的な知的探究心の涵養

創造的な知的探究心を深め、それを自由に発揮することができるように、リサーチ・ペーパー科目や法政理論専攻との共通科目を充実させ、その履修を推奨する。

(6)厳格な成績評価

所定の成績評価基準に基づいて厳格な成績評価及び単位認定を行うとともに、評点平均を用いて進級判定及び修了認定の基準とする。

公共政策大学院

京都大学公共政策大学院は、わが国のみならず世界的な規模で国家や公共団体その他の公共部門を大きく揺るがせている近年の激しい社会的変動を前にして、それらの公共部門が直面している諸課題に適切に対応しうる的確な判断力と柔軟な思考力をそなえた、また、公共的な役割をになう強い倫理感をもった高度専門職業人を養成することを目的とする。

京都大学公共政策大学院は、京都大学の長い知的伝統を踏まえた専門職大学院として、広い視野と深い洞察力を養うとともに現実の政策課題に適切に対処しうる実践的な知見を教授することを目標とし、高度専門職業人に求められる専門的能力、すなわち、社会的変化を歴史的視野で原理的に考察する知的能力、多元的価値の中で真の公共的利益を判断する洞察力、その公共的利益を実現する仕組みを提示する制度設計能力、策定された政策・制度を効果的に運用する実践能力、そして政策・制度を冷静に分析する評価能力などを、適切な教育課程を通して十分に涵養することを、教育上の理念とする。

京都大学公共政策大学院は、そのような能力を効果的に涵養しうる教育課程を確保するため、多様な人的資源を擁する指導的な公共政策大学院として、法学・政治学・経済学・経営学を有機的に結合した科目、実務経験者による具体的事例を素材とした科目、公共的世界を原理的・歴史的視点から展望する科目などを提供するだけでなく、一般的知識を習得する基本科目から公共政策専門家としての基礎知識を共有する専門基礎科目を経てスペシャリストとしての能力を育成するクラスター科目にいたる体系的な履修システムを整備するとともに、学生ひとり一人に履修および進路に関する指導教員を配置して履修・進路決定上の相談に応ずる個別指導体制を設けるなど、きめ細かな学修上の対応に努める。

経営管理大学院

本大学院は、先端的なマネジメント研究と高度に専門的な実務との架け橋となる教育体系を開発し、幅広い分野で指導的な役割を果たす個性ある人材を養成することで、地球社会の多様かつ調和の取れた発展に貢献することを理念とする。

この理念を実現するため、以下の3つを基本方針とする。

  1. 自主・独立の精神と批判的討議を重んずる本学の伝統を継承しつつ、産官との協力関係を基盤とした研究・教育環境を整備することで、先端的な研究を推進し、高度な専門性を備えた実務についての教育体系を開発する。
  2. 多様なバックグラウンドの人材を受け入れ、開発された教育体系を用いて、様々な分野における高度専門職業人を輩出する。
  3. 世界に開かれた大学として、個性ある研究・教育拠点としての役割を果たす。