監事ノート(5)(2006年3月8日)

監事ノート(5)(2006年3月8日)

原 潔

平成17年度監事監査(臨時監査)報告書

平成17年度の監事監査計画の内、昨年7月から1月にかけて実施した臨時監査について「平成17年度 監事監査(臨時監査)報告書」(PDF)に取りまとめて総長等に報告しました。

臨時監査は、次の5つのテーマのもとに実施しました。

  1. 平成16年度監査にもとづいて指摘した事項についてどのように改善されているかのフォローアップ
  2. アドミッション・ポリシーに応じた入学者選抜への取組状況及び遠隔地施設・拠点の教育的活用状況
  3. 事務組織改革、業務見直し、内部統制、広報活動等の業務改善の実施状況
  4. 環境保全及び安全管理の実施状況
  5. 個人情報保護の実施状況

詳細は報告書をご覧頂きたいのですが、監査の結果、いくつかの課題はあるものの法人化の目標の一つである大学業務の自律性、いわゆるPDCAサイクルが機能し始めていることを確認することができました。このことは添付資料1「平成16年度監事監査にかかるフォローアップ状況について」(PDF)のように指摘した事項のうち、大幅な業務改善や組織改革を含めて約6割の事項については平成18年度内に実施されることからもわかります。

京都大学には、北海道から鹿児島まで国内施設が37カ所、海外拠点がアジア・アフリカを中心に33拠点があります。このうち平成16年度及び17年度にかけて部局及び遠隔地施設(拠点)のうち延べ17カ所について添付資料2「遠隔地施設における業務状況と課題」(PDF)のようにその活動状況を実地に調査しました。それぞれの拠点は京都大学の“知識の窓"として活動しています。今後、フィールド研究と共にフィールド教育への活用のために共通する課題があり、全学的な取組が必要であると感じました。

京都大学の活動内容は多種多様であり、地理的にも国内外で行われ、こうした活動の積み重ねによって京都大学のミッションである「地球社会の調和ある共存に貢献する」が達成されるものと考えます。監事活動は、この目標のために行う大学活動のフィールド調査であるとも言えます。この報告書が、今後の大学運営、部局運営に役立つことを願っています。