第25回リカレント教育講座「『心の教育』を考える -現代の子どもをめぐる “暴力” -」を開催しました

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 教育学研究科附属臨床教育実践研究センターでは、年1回、教育相談活動に携わる専門家(幼・小・中・高校教諭、養護教諭、児童養護施設関係者、心理臨床専門家等)を対象に、研修活動の一環として、リカレント教育講座を開催しています。これまで不登校、非行、いじめ、発達障害など、現代の教育現場で大きな問題となっている現象を通じて、子どもの心や教育について深く考えることを狙いとして開講し、毎年全国から教師や臨床心理士等専門家の参加を得てきました。

 第25回となる今回は、「現代の子どもをめぐる “暴力” 」を全体テーマとして2023年7月30日に開催し、約80名が受講しました。

 午前の部では、全体テーマと同じ「現代の子どもをめぐる “暴力” 」をテーマとしたシンポジウムを行いました。シンポジウムの前半は、教育現場や司法領域における臨床に造詣の深い、村瀬敏則 京都府総合教育センター教育相談部長、小松正明 あいち発達障害者支援センター主査が講演を行いました。「暴力」と捉えられがちな子どもの言動、あるいは文字通りの「暴力」的言動、その背後にある心の動きや背景についてどのように捉えられるかということや、支援者としてどのような関わりができるか、その際に必要な視点についてなど、幅広い視点からの話がありました。シンポジウム後半の受講者を交えた質疑応答の時間には、教諭や心理職、福祉職などさまざまな立場から重要な観点についての質問が多く寄せられ、活発なディスカッションが行われました。

 午後の部では、4つの分科会に分かれ、教育現場における心の問題に関する事例研究を行いました。臨床教育実践研究センター教員や同センター国内客員教員等が講師を務め、教育現場における個別事例を素材として、受講者と講師との間で様々な意見が交わされました。

 参加者からは、「難しい事例でしたが、先生の解説からより深く理解することができ、学び深い時間でした」、「様々な方の意見を聞くことができ、自身の臨床の参考としていきたいと思いました」などの感想が寄せられました。

 本講座は、教育現場における心の問題についてじっくりと検討していく場として、来年度以降も引き続き開催していく予定です。

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