新年の抱負として今年のひと言を書きました。(2019年1月7日)

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皆さま、新年あけましておめでとうございます。

今年も新年の抱負を一筆したためました。

「猪突猛進を止める」

今年は亥年であります。猪と言えば猪突猛進という言葉をすぐ頭に浮かばれると思いますが、私はこの猪突猛進を止めるというのを今年の合言葉にしたいと思っています。

昨年から、非常に大学改革の動きが早くなってきており、私は今年が大学改革の本丸になるのではないかと思っています。

しかし、京都大学はこの動きの中で我武者羅に走るのではなく、きちんと腰を据え、先を見て地道な改革をしながら、この激動の世の中でしっかりと自立し未来を支えていける人材を育てるということを大きな目標にしなければなりません。

そのためにやはり教職員一同心を一つにして、長い道のりをきちんと見据えながら、しっかりした計画をたてていかなければならないと思います。

昨年、本庶佑 高等研究院副院長・特別教授がノーベル生理学・医学賞を受賞しました。これは科学研究費の増額や国際的な評価につながる日本、ひいては世界に多大な影響を与える結果になりました。

本庶副院長・特別教授の尽力もさることながら、教職員が一丸となって地道ながら進めてきた結果、結びついた大きな力であると私は考えます。

最後に、私の任期ももう2年を割りましたので、この2年弱の間にどれだけ次の世代にきちんと京都大学という大きな財産をつなげるかということを、もう一つの目標にしていきたいと思います。

本年も、京都大学をどうぞよろしくお願いいたします。

2019年1月7日 京都大学総長 山極 壽一