平成29年度京都大学一般入試 理科(物理)における入試ミスについて

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公表にあたって

このたび、平成29年2月に実施いたしました、平成29年度一般入試 理科(物理)の問題に出題ミスがあることが判明いたしましたので、下記のとおり公表します。

受験者の皆様をはじめ関係の皆様に多大なるご迷惑をおかけいたしましたことを心よりお詫び申し上げます。

この事実を厳粛に受け止め、深く反省するとともに、影響を受けた受験者への対応と再発防止に全力で取り組んでまいります。

1.入試概要

  • 入試方法区分:平成29年度一般入試 理科(物理)
  • 試験実施年月日:平成29年2月26日(日)
  • 合格発表日:平成29年3月10日(金)
  • ミスのあった科目:理科(物理)
  • 実施学部等:(別紙1のとおり)

2.入試ミスの内容

  • 該当する問題:物理問題Ⅲ(4)「せ」(別紙2参照) 配点3点
  • ミスの内容:問題文中に条件設定が不足していたため、正解が一つに定まらない設問となっていた。
    ※ 問題の解説については「物理問題Ⅲ(4)の解説」(別紙3)を参照

3.出題ミス発見の経緯

平成30年1月15日以降、外部の方から、平成29年度一般入試の理科(物理)に関して問題が不明瞭なため解答ができないのではないか、正解は何かといった指摘があった。これを受け、1月16日、直ちに教育担当副学長へ報告するとともに、教育担当副学長、問題作成責任者及び出題に関わっていない教員により慎重に検討を重ねた結果、1月26日には出題ミスがあったことが判明した。

4.対応

出題にミスがあったことから、当該問題について受験者全員を正解にする扱いとした。

判明後、1月30日まで同問題の採点をやり直した上で、1月31日、2月1日に関係学部においてあらためて合格者判定を行った。

(1)追加合格者への対応

受験者17名を新たに合格者とし、希望者には本来合格するはずであった学部学科へ入学いただく。

  • 理学部 4名
  • 工学部10名(地球工学科5名、電気電子工学科1名、工業化学科4名)
  • 農学部 3名(地域環境工学科3名)

合計 17名

(2)転学科対象者への対応

受験時に学科の志望順位を選択できる工学部(第2志望まで選択可)においては受験者のうち7名が、農学部(第6志望まで選択可)においては4名が、入学が認められていたはずの学科に、希望に応じて転学科していただく措置を講じる。

  • 工学部7名
  • 農学部4名

合計 11名

5.追加合格者等への周知方法

新合格者に対しては、電話で連絡するとともに文書、Webサイトにより周知する。また、本学の学生で他の学科に合格とされた方に対しては、学内において個別に連絡を行う。

6.チェック体制について

問題作成段階においては、出題委員による11回にわたるチェックを行い、さらに試験当日に問題作成に関わっていない教員による解答作業により点検に細心の注意を払ったが、ミスの発見には至らなかった。

7.今後の対応策

出題ミス防止について、努力しているところであるが、今回、このような出題ミスが起こったことは大変遺憾である。

今後はこれまで行ってきた出題委員による複数回のチェックと問題作成に関わっていない教員による解答作業における点検に加え、採点時に外部が公表する解答例の参照を徹底することでミスの防止と早期発見に努めたい。また、今後、入学者選抜業務のプロセスを関係する委員会において検証した上で、再発防止に向けたチェック体制を整備してまいりたい。

京都大学総長からのお詫びの言葉

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