第10回京都大学ホームカミングデイを開催しました。(2015年11月7日)

ターゲット
公開日

京都大学同窓会が発足して10年目を迎え、節目となる第10回京都大学ホームカミングデイは、「心」をテーマとして開催しました。当日は、同窓生(卒業生、修了生、元教職員)、教職員、学生など延べ約2,400名の参加がありました。

講演会は、満員となった百周年時計台記念館 百周年記念ホールにおいて、高見茂 教育学研究科教授(京都大学同窓会幹事)の司会により進められました。最初に山極壽一 総長(京都大学同窓会長)から、本学が歩む指針として、大学を社会や世界に開く「窓」として位置づけ、有能な学生や若い研究者を本学の開いた「窓」から、活躍できる世界に送り出す「WINDOW構想」を打ち出したこと、そしてこれを実践して行きたいと、開会の挨拶がありました。続いて、学生サークル・能楽部観世会により、静御前が源義経との別れの宴で舞う能「舞囃子 船弁慶」の上演がありました。この後、本学の大学院に在籍していた文化勲章受章者のドナルド・キーン コロンビア大学名誉教授による「京都大学時代に出会った人々」と題する特別記念講演がありました。本学在学時代に出会った個性豊かな研究者との交流や楽しかった京都での生活について、ユーモアを交えた話があり、満員の会場は大いにわきました。

講演会終了後には、キーン名誉教授と山極総長を客とし、裏千家の倉斗宗覚 業躰(ぎょうてい)の解説により、医学部茶道部の椅子に座りながらお茶を飲む立礼式のお点前があり、お茶の心の一端に触れる機会となりました。お点前の流れを受け開催した「くすのき茶会(懇親会)」では、京都・先斗町の舞妓による舞「紅葉の橋」などの披露や、舞妓との記念撮影会を行い、華やいだ中、応援団の演舞によりお開きとなりました。

百周年時計台記念館1階の京大サロンにおいては、学生サークルの心茶会による野点を開き、抹茶を提供するとともに、同館前庭のクスノキを中心に展開した「クスノキ屋台村」では、農学研究科提供の野菜販売などの出店やテレビ等でおなじみのプロヴァイオリニストの松尾依里佳さん(経済学部卒)のトークショーなど特設ステージでの数々のパフォーマンスがあり、多くの参加者で大いに賑わいました。

音楽会では、京都大学交響楽団による「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、「カルメン組曲」、「ラデツキー行進曲」、「ハンガリー舞曲第5番」の演奏がありました。

また、登録有形文化財の尊攘堂や附属図書館の施設見学、総合博物館特別展「研究を伝えるデザイン-研究者の思いをかたちにする工夫とこだわり-」にも多数の参加者がありました。

このほか、百周年記念ホールで京大生のキャリア形成を考える交流イベントを行いました。佐山展生 インテグラル代表取締役パートナー(工学部・1976卒)による講演と、御立尚資 ボストンコンサルティンググループ日本代表(文学部・1979卒)をファシリテーターに、各分野で活躍する卒業生5名によるパネルディスカッションを実施しました。この後、会場を移して行った懇親会では、参加者の学生・卒業生と講師・パネリストらが情報交換し交流を深めました。

挨拶を行う山極総長

司会する高見教授

観世会による能

講演を行うキーン名誉教授

解説する倉斗業躰

医学部茶道部によるお点前

くすのき茶会の様子

クスノキ屋台村風景

パネルディスカッションの様子

音楽会風景