久能 祐子 理事

久能 祐子(くのう さちこ)

国際渉外、海外同窓会担当(非常勤)

メッセージ

 この度、国際渉外、海外同窓会担当の非常勤理事に就任いたしました久能祐子でございます。
 まず初めに、新型コロナウイルスと闘っておられる多くの医療関係者の皆様、研究者の皆様や第一線で日々努力をしてくださっているすべての方々に心から御礼申し上げます。予測の難しい世界的危機の中で、皆様が協力して迅速にそして的確に事態に当たり、日々努力しておられることに心から感謝し敬意を表するとともに、皆で心を合わせ一日も早い終息を目指していきたいと切願しております。

 さて、本学では長年にわたり、海外大学・学術機関等との学術交流協定・学生交流協定等の締結、国際共同研究や学生交流の実施、海外拠点・On-site Laboratoryの設置等、大学の国際化を進めてまいりました。しかし、国際渉外や海外同窓会の分野については、これまで本学としての対応が必ずしも十分ではなかった範囲であると感じております。海外機関からの支援、寄附金の受入、本学の国際的プレゼンス向上や学術・学生交流の促進等、今後の国際交流活動には、国際渉外による海外各種機関や海外同窓会との連携が必要不可欠であると思料しているところです。

 本学には18か国・地域に30もの海外同窓会があり、本学海外拠点や国際交流活動への支援をいただくなど、本学にとっての大きな強みの1つとなっております。一方で、学内での情報共有・連携不足、同窓会の皆様とのコミュニケーション不足等が原因で、海外同窓会と本学との連携が十分に取れず、結果的にこの大きな強みを活かせていないケースが散見されます。本学学生が海外留学する際のメンター役や、留学生リクルーティング、海外大学との交渉の際にご協力いただけるよう、今後は各海外同窓会とのコミュニケーションを密にし、それぞれの同窓会との連携方法・協力方法を検討してまいります。本学の国際交流活動をより一層促進するにあたり、本学と海外同窓会が一丸となって活動を行える体制を構築したいと考えております。

 2021年には、早くも21世紀3つ目のDecadeに入ります。現在のように、複雑で予想が極めて困難な時代をどのように乗り越えていくのかを考えると、やはり、人間本来の力を信じることに尽きるのではないかと思案しております。ロボットにとって最も困難な事は、ゼロから1を作る「創造力」、一人一人が違う個性を持つ「パーソナリティ」、そしてお互いの心を通わせあう「共感力」であると言われています。いずれも京都大学の「自由の学風」の中で育まれ、大事にされてきた「自重自敬」の精神そのものではないかと思います。この精神をこれからも継承し、学問や研究という枠組みを超えて、本学が日本や世界にユニークで前向きなメッセージを発信していけるよう、皆様と共に努力していく所存です。