稲垣 恭子(いながき きょうこ)
男女共同参画・国際・渉外担当
メッセージ
令和4年10月1日より、男女共同参画・国際・渉外担当の理事・副学長を引き続き務めることになりました。これまでの経験を基に、学内の構成員、また学外のさまざまな立場の皆さまのお力添えをいただきながら、さらに積極的に取り組んでまいりたいと思います。
私の所掌のひとつである男女共同参画は本学の大きな課題です。あらゆる分野における女子学生・女性教職員の増加は、量的なバランスの確保というだけでなく、多様な視点からこれからの大学のあり方を考え、新しい発想や独創性を伸ばしていける柔軟な組織として発展していくための基盤となるものです。2022年度からスタートした新しい男女共同参画推進アクションプランに基づき、男女を問わず充実した環境で研究・教育に取り組めるよう各部局と協力しつつこれらの課題に全学で取り組んでいくつもりです。また本学では初めて、女性の卒業生によるネットワーク(「ここのえ会」)を設立しました。女子学生、女性教員への応援とコミュニケーションの場として育てていきたいと思っています。
大学が多様で柔軟な組織として開かれていくことは、国際的な視野からみても重要です。京都大学では、約200校との大学間の学術交流協定を結び、国際共同研究や研究者交流、本学学生の海外派遣、留学生の受け入れ等、研究・教育の両面で幅広い交流を活発に進めています。今後はさらに、ポストコロナの国際交流活動のあり方を具体的に検討するとともに、海外拠点やOn-site Laboratory等との連携・協力を強化し、京都大学の強みを生かしたより戦略的な展開を進めていきたいと思います。
また同時に、京都大学の多様で先端的な研究と教育をさらに進展させていく上で、財政的な基盤を確固としたものにすることも喫緊の課題です。そのためには学外各界の方々のご理解と信頼に基づく支援が大きな力になります。本学は、2022年度に創立125周年を迎えましたが、それに合わせて開催した記念行事やイベントには、卒業生や同窓生を中心として多くの方々からご協力をいただきました。今後はさらに、京都大学の学風や伝統を継承しつつ、研究・教育の新しい展開を支える基盤となる学内外のネットワークづくりを積極的に進め、広くご支援を得られるよう努力したいと思います。
これらの課題は、相互に関連したところが少なくありません。女性のキャリアや育児への支援は男女共同参画、渉外、施設等との連携をとって進めており、また国際交流についても研究、教育との共同や海外同窓会との連携等が不可欠です。全学的な視野に立ちつつ、横の連携をとって進めていきたいと思います。湊総長のリーダーシップの下で、学内、学外のさまざまな立場の方々からのご協力を得て、これらの諸課題に微力を尽くしたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。