留学の目的

留学の目的

何事をするにも目的というものがあります。留学は学生時代における大きな出来事となります。何のために留学するのか、それをよく考えておく必要があります。海外へ行ってみたい、というのは大事な気持ちですが、せっかく留学するのであれば、それをどう生かすかを考えることこそが大切です。そこで、以下に述べる準備と並行して、自分が何故海外へ行きたいのか、何を成し遂げたいのかをよく考えておきましょう。

留学には様々な目標があり、その目的にそって留学の仕方や期間が変わってきます。ここでは代表的な目標をいくつか考えてみましょう。

1. 大学院レベルの専門教育を受ける

大学院生には、より研究志向の留学を目指す人が多いでしょう。海外での優れた研究者や組織の中に入って、先端的な研究に触れることは、その後の進路に大きな影響を与える貴重な経験となるでしょう。
留学の仕方として、学位取得を目的とした長期留学や、派遣留学などが考えられます。

2. 学部レベルの教育を受ける

学部生の中でも、海外で専攻分野を勉強し、帰国した際に単位認定を受けたいと考える人が多くいます。また、海外の大学院への進学を念頭において、その一段階前の準備として学部留学をする人もいるでしょう。
このような目的には、派遣留学が理想的な制度といえるでしょう。

3. 海外の大学や社会を体験する

大学の勉強以外にも、海外での大学生活そのものや、その国の言葉・文化を経験することも大事な目的となるでしょう。海外での生活は、広い視野と複眼的な価値観を持って物を見ることを可能にします。
渡航先の国にもよりますが、大学附属の語学学校に語学留学すれば、その大学の正規授業を聴講できる場合がありますので、希望する大学に問い合わせてみましょう。

4. その国の言葉を勉強する

日本での学習に加えて、実際にその国でその言葉を使ってみる、あるいは授業を受けることも、海外留学の大事な目標でありえます。言葉の学習は単に字面を追うだけのものではないはずです。
このような目的には、語学留学が適しているといえるでしょう。語学留学については、京都大学生協でも取り扱っています。

5. 海外で社会貢献をする

海外で社会貢献をしたい、何か行動を起こしたいという気持ちも、留学の意義深い目標でありえます。有名なものでは、海外青年協力隊(JOCV)や国連ボランティア計画(UNV)などがあります。
このような目的のためには、国際ボランティアが適しているでしょう。

6. 海外で職業体験をする

職業研修として海外の企業や団体で一定期間働き、職業経験と海外の社会経験を積みたいと考える人もいます。
このような目的のために、海外インターンシップ制度があります。

留学先の国や機関を考える前に、どのような目的で海外への留学をしたいのか、まずそれをよく考えてください。この目的意識がはっきりしていないと、留学先で少しつまづいた時に、がんばりがきかないことが多いのです。

もちろん、世の中には行ってみないと分からないことがいっぱいあります。行く前には分からなかったことも多く体験することになると思います。だから人は旅をするのです。海外生活の中で、不安や心配で眠れない夜を過ごすことが必ず起こるものです。それをどう乗り越えるかを考えていくことも海外留学の大きな意味です。