「東京で学ぶ 京大の知」シリーズ26「国際社会の中の日本 -世界との関係・日本の現状-」第4回を開催しました。(2017年12月12日)

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連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ26を、「国際社会の中の日本 -世界との関係・日本の現状-」をテーマに「京都アカデミアフォーラム」in丸の内で開催しました。

シリーズ26の第4回は、「核軍縮と日本」と題し、淺田正彦 法学研究科教授が講演を行いました。

淺田教授は、まず1945年にアメリカが世界初の核実験に成功した後に、ソ連、イギリス、フランス、中国が核兵器を保有していった経緯、それに追随して締結されていった部分的核実験禁止条約(PTBT)や核兵器不拡散条約(NPT)の概要、変遷等、世界の核兵器における情勢が変化する中で、核軍縮措置がどのようにとられてきたのか、その時々の各国の背景を踏まえながら説明しました。そして、日本が国際社会の中で核兵器縮小に向け、どのように対応してきたか、核兵器禁止条約(TPNW)との日本の立場等に触れながら解説しました。これらを踏まえて、国際社会においては、一気に核軍縮を行うことは難しく、段階的に一歩ずつ取り組んでいくことが必要であると言及しました。

来場者からは、「核軍縮が重要であると考えていたが、実際に問題となる部分を正確に解説していただき、大変分かりやすかった」、「核兵器保有国がなぜ、核を捨てることができないのか。日本がなぜ、核兵器禁止条約に参加しないのかが、よく分かった」という感想が寄せられる等、核軍縮について考える良い機会となりました。

講演する淺田教授

会場の様子