「東京で学ぶ 京大の知」シリーズ23「人工知能と人間社会」第4回を開催しました。(2016年11月15日)

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連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ23は、「人工知能と人間社会」をテーマに東京オフィスで開催しました。

シリーズ23の第4回は、「AIブームは本物か? -米国の場合、日本の場合-」と題し、林晋 文学研究科教授が講演を行いました。

林教授は、米国での人工知能(AI)ブームについて、その利用方法等を日本の場合と比較しながら話しました。具体的には、自身のこれまでの研究と2016年3月に訪問した米国でのAIスタートアップや経済学者へのインタビュー調査内容を交え、米国でのAIを利用した産業やAIの技術強化により雇用がどう変化するのか等をさまざまな視点から解説しました。特に、AIをめぐるイノベーションの捉え方において、米国で浸透している「既存の技術としてAIを使って、現実社会を変えていく」という認識が日本ではほとんどなく、「素晴らしい技術を世界で最初に見つける」ことを重視する傾向があると説明しました。この点が米国と大いに異なる内容であり、両国のAIブームの違いの理由の一つであると言及しました。林教授のさまざまな意見や考え方に来場者は熱心に耳を傾けて興味深く聴いていました。

講演する林教授

会場の様子