金子善宏 理学研究科教授とJesse Kearse 同研究員(現:ニュージーランド・ビクトリア大学ウェリントン校(Victoria University of Wellington)研究員)らの研究グループは、大地震の断層のずれ(破壊)が「だんだん弱まって止まる」のではなく、「突然止まる」ことを示す観測結果を明らかにしました。地震の大きさは、断層のずれがどこで止まるかによって決まりますが、その止まり方はこれまでよく分かっていませんでした。
本研究では、世界で起きた内陸の大きな地震12例について、断層の近くで観測された地面の動きを詳しく調べました。その結果、断層の端に近い場所では、地面が一度動いたあとに逆向きに少し戻るような動き(オーバーシュート)が共通して見られることが分かりました。さらにコンピューターシミュレーションにより、この動きは断層のずれが急に止まるときに発生する「停止波(ストッピングフェーズ)」によるものであることを示しました。
これらの結果から、大地震では断層のずれが複数の区間に分かれた断層(セグメント)に沿って、「止まる→また動き出す」という過程を繰り返しながら広がっていくことが分かりました。本成果は、地震がどのように始まり、どのように終わるのかという理解を深めるものであり、将来の揺れの予測や耐震設計の向上につながることが期待されます。
本研究成果は、2026年4月23日に、国際学術誌「Science」にオンライン掲載されました。
【DOI】
https://doi.org/10.1126/science.aef3733
【書誌情報】
Jesse Kearse, Yoshihiro Kaneko (2026). Stopping phase reveals abrupt arrest of large strike-slip earthquakes. Science, eaef3733.
京都新聞(2026年4月24日 22面)に掲載されました。