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西川博嘉 医学研究科教授(兼:国立がん研究センター研究所分野長、名古屋大学教授)、奥廣有喜 国立がん研究センター研究所特任研究員らの研究チームは、ブドウ糖を高効率に取り込む細胞膜タンパク質(ブドウ糖膜輸送体)GLUT3をT細胞のブドウ糖需要の高まりに応じてCAR-T細胞に発現させる、オンデマンド型代謝強化CAR-T細胞(On-d GLUT3 CAR-T細胞)を開発し、極度の低ブドウ糖環境である膠芽腫に対する有効性をマウスモデルで検証しました。
本研究成果により、ブドウ糖需要に応じたオンデマンド型のブドウ糖の取り込みを実現し、過剰なブドウ糖摂取によるCAR-T細胞の過度な活性化や、それに伴う有害事象を回避し、高い抗腫瘍効果と安全性を両立する可能性が示されました。また、これを検証する目的で、ヒト膠芽腫マウスモデルを用いた検討を実施した結果、腫瘍の消失を含む高い抗腫瘍効果と生存期間の延長が認められました。
On-d GLUT3 CAR-T細胞は、腫瘍の低ブドウ糖環境を克服するこれまでにない仕組みをもつ遺伝子改変T細胞であり、膠芽腫に対する、新たな治療開発につながることが期待されます。
本研究成果は、2026年4月15日に、国際学術誌「Science Translational Medicine」に掲載されました。
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研究者情報
研究者名
Hiroyoshi Nishikawa
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