井上浩輔 医学研究科教授、森雄一郎 同博士課程学生、矢野裕一朗 順天堂大学教授(兼:同センター長)と、韓国・延世大学デジタルヘルスケア革新研究所(Yonsei University Institute for Innovation in Digital Healthcare)らの共同研究グループは、米国で開発された新しい心血管疾患(CVD)リスク予測式(PREVENT:Predicting Risk of CVD EVENTs)が、アジア人集団においても有効であることを解明しました。
「PREVENT」は欧米人におけるCVDリスクを正確に予測する手法として期待されていましたが、アジア人への有効性は不明でした。本研究グループが約770万人の大規模データを解析した結果、「PREVENT」がアジア人においても将来の心筋梗塞や脳卒中の発症リスクを高い精度で予測できることを初めて発見しました。
本成果は、アジア人一人ひとりの健康管理を大きく前進させ、CVDの予防医療に貢献するものです。
本研究成果は、2025年12月1日に、国際学術誌「The Journal of the American College of Cardiology (JACC)」に掲載されました。
【DOI】
https://doi.org/10.1016/j.jacc.2025.09.1591
【書誌情報】
Hokyou Lee, Kosuke Inoue, Dasom Son, Yuichiro Mori, Eugene Yang, Yuichiro Yano, Hyeon Chang Kim, Dhruv S. Kazi, Donald M. Lloyd-Jones, Sadiya S. Khan (2025). Evaluation of the PREVENT Equations in a Nationwide Cohort of 7.7 Million Korean Adults. Journal of the American College of Cardiology (JACC), 86, 23, 2395-2398.