がん治療にも!マウスでタンパク質分解―デグロンタグで体内のタンパク質分解―

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 成瀬智恵 医学研究科准教授、浅野雅秀 同教授(研究当時)、宮崎龍彦 岐阜大学教授、杉山文博 筑波大学教授らの研究グループは、特定のタンパク質を必要な時だけ除去するデグロンシステムを用いて、人工的にマウス、ラットおよびヒト細胞に導入した蛍光タンパク質や、マウスの内在性PD-1の分解および移植したがん細胞株の増殖抑制に成功しました。

 本研究で使用したタンパク質分解システムは、同研究グループが以前開発した実験系よりも、予期せぬタンパク質の分解が少なく、様々な生物現象の研究や病気の治療法の研究などに応用することが期待できます。

 本研究成果は、2025年7月18日に、国際学術誌「iScience」にオンライン掲載されました。

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研究者のコメント
「これまで野生型マウスでは使用できないと考えられていたデグロンシステムで、タンパク質の分解が誘導されることに驚きました。今まで常識と捉えていた現象と異なる結果が得られたことから、タンパク質分解の実験条件については、慎重な条件検討が必要であることを示すことができました。」
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