能登地方で継続する地震活動域およびその深部に電気を通しやすい領域を検出

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 吉村令慧 防災研究所教授、金沢大学、兵庫県立大学等の研究グループは、2021年7月頃からの能登半島北東部の地震活動の活発化を受けて、2021年11月~2022年4月に地下の構造調査を実施し、一連の地震活動域およびその深部に電気を通しやすい領域が存在することを明らかにしました。地下の電気を通しやすい領域は、水に代表される流体に富む領域である可能性が高く、一連の地震活動の要因として流体の関与を示す重要な研究成果と考えられます。流体の分布をより詳細に把握すること、また、連続観測による時間変化の有無を検証することにより、一連の地震活動の今後の推移予測への貢献が期待されます。

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本研究成果の概要図
(左)地下の電気比抵抗構造を推定するために、2021年11月~2022年4月の期間に、合計32か所(右図)において地電流・地磁気の観測を実施しました。
(右)取得したデータを解析することにより、地表から深さ20kmまでの三次元構造を推定し、一連の地震活動が開始した南側クラスタと、現在最も活動的な北側クラスタに沿って電気を通しやすい領域(良導域)が存在することを明らかにしました。また、南側クラスタの深部には、この良導域が連続して分布することが分かりました。
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