超高層大気分野のデータ駆動型科学を支えるウェブサービス「IUGONET(ユーゴネット)Type-A」~登録データセット数1200超 すでに180以上の研究成果に貢献~

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 上野悟 理学研究科助教、田中良昌 国立極地研究所特任准教授などの研究グループは、大学間連携プロジェクト「IUGONET」により、多種多様な超高層大気データの複合解析を容易にし、新たな発見をサポートするウェブサービス「IUGONET Type-A(http://search.iugonet.org/)」を提供しています。

 高度約50~500kmに存在する超高層大気を理解するためには、太陽から地球大気まで様々な領域で得られたデータを総合的に解析する必要があります。2016年に提供を開始した「IUGONET Type-A」は、2010年開始の前ウェブサービスを大きく発展させたもので、超高層大気の研究者が日々行っている研究の流れ、つまり、多様なデータの検索、自然現象の発見、データの理解、可視化、解析、論文化という一連の流れをスムーズに接続し、研究活動を強力にサポートするサービスです。太陽から宇宙空間、地球・惑星大気まで1200以上のデータセットが登録されており、「IUGONET」への謝辞を含む査読付き研究論文はすでに180を超えています。超高層大気分野においてデータの検索、情報提供、可視化、解析への接続をワンストップで行えるサービスはほかになく、データ駆動型科学、分野横断型研究の発展が期待される中、「IUGONET Type-A」の重要性は増していると言えます。

 本研究成果は、2022年6月23日に、「Geoscience Data Journal」にオンライン掲載されました。

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図:ウェブサービス「IUGONET Type-A」のトップページ(http://search.iugonet.org/)。デフォルトでは、観測装置・プロジェクト名リストからの検索や、フリーワード・日時の入力による検索ができる。また、地図上でデータを検索できるインターフェースも用意されている。

研究者のコメント

「近年「宇宙天気」と言う概念はよく知られるようになってきましたが、オーロラ、デリンジャー現象、磁気嵐など、様々な宇宙天気の変動を正確に把握するためには、地球から太陽にまで渡る多種多様な観測データを分析する必要があります。しかし、それらのデータは多数の機関に分散して存在しており、統一的に取り扱うことはなかなか困難です。ここで紹介しているウェブサービスは、それらを一つのインターフェース上で取り扱えるようにしたツールです。特にこれから宇宙天気研究を始めようとされる若手研究者の方々に本サービスを活用して頂き、現代の社会インフラや自然環境にも影響を与えうる宇宙天気変動の予報に繋がる研究に役立てて頂くことを期待しています。」(上野悟)

研究者情報
書誌情報

【DOI】
https://doi.org/10.1002/gdj3.170

【書誌情報】
Yoshimasa Tanaka, Norio Umemura, Shuji Abe, Atsuki Shinbori, Satoru UeNo (2022). Advanced tools for guiding data-led research processes of Upper-Atmospheric phenomena. Geoscience Data Journal.