植物の枝分かれ調節ホルモンの合成メカニズムを解明 -植物ホルモンを活性化する酵素タンパク質を発見-

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 植物は自身の成長を調節するためや周囲の環境に適応するために、「植物ホルモン」とよばれる化学物質を作ります。「ストリゴラクトン」は植物が枝分かれを調節するために必要な植物ホルモンです。

 山口信次郎 化学研究所教授、増口潔 同助教、瀬戸義哉 明治大学准教授、小野塚祐太 東北大学修士課程学生(研究当時)、秋山康紀 大阪府立大学教授、Harro Bouwmeester アムステルダム大学教授らの研究グループは、植物体内でストリゴラクトンが作られる過程において、枝分かれを調節するための形(化学構造)へと活性化するために必要な酵素タンパク質「CLAMT」をモデル植物のシロイヌナズナから発見しました。また、ストリゴラクトンが作られる過程の途中にある前駆物質が根から地上部へと移動し、枝分かれを調節している可能性があることも明らかになりました。植物の枝分かれは、花や種子の数と質を決める重要な農業形質です。今回の発見は、農作物の生産性向上などを目的とした技術開発に貢献する基盤になることが期待されます。

 本研究成果は、2022年3月28日に、国際学術誌「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America」にオンライン掲載されました。

本研究のイメージ図
図:本研究の概要図
書誌情報

【DOI】
https://doi.org/10.1073/pnas.2111565119

【KURENAIアクセスURL】
http://hdl.handle.net/2433/269149

【書誌情報】
Kiyoshi Mashiguchi, Yoshiya Seto, Yuta Onozuka, Sarina Suzuki, Kiyoko Takemoto, Yanting Wang, Lemeng Dong, Kei Asami, Ryota Noda, Takaya Kisugi, Naoki Kitaoka, Kohki Akiyama, Harro Bouwmeester, Shinjiro Yamaguchi (2022). A carlactonoic acid methyltransferase that contributes to the inhibition of shoot branching in Arabidopsis. Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS), 119(14):e2111565119.

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