ミャンマーの活火山のマグマ生成メカニズムを解明 -今後も噴火する可能性の高い活火山であることが判明-

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 高井正成 霊長類研究所教授、佐野貴司 国立科学博物館グループ長、楠橋直 愛媛大学准教授、河野礼子 慶應義塾大学教授の研究グループは、ミャンマー中央部のポパ火山が、約33万年前から活動を開始した活火山であることを明らかにしました。さらに、成層火山をつくる溶岩は、「アダカイト質」という特殊な火山岩であることを発見しました。そして、現在も生産されているマグマ生成メカニズムを世界で初めて明らかにし、今後も噴火する可能性が高い活火山であることを示しました。

 本研究成果は、2022年2月24日に、国際科学誌「Scientific Reports」に掲載されました。

ミャンマーの簡易地質図。水色線は、ミャンマーの地下深部へ沈み込む海洋プレート上面の深度。
図:ミャンマーの簡易地質図。水色線は、ミャンマーの地下深部へ沈み込む海洋プレート上面の深度。
研究者情報
書誌情報

【DOI】https://doi.org/10.1038/s41598-022-07097-4

【KURENAIアクセスURL】http://hdl.handle.net/2433/268795

Takashi Sano, Kenichiro Tani, Shigekazu Yoneda, Hla Min, Thaung Htike, Zin Maung Maung Thein, Osamu Ishizuka, Nao Kusuhashi, Reiko T. Kono, Masanaru Takai, Chris E. Conway (2022). Petrogenesis of isotopically enriched Quaternary magma with adakitic affinity associated with subduction of old lithosphere beneath central Myanmar. Scientific Reports, 12:3137.