広島京大会総会(京都大学同窓会共催)と、毎年同時期に実施している広島京大会主催の市民公開講演会が、2025年11月26日に広島市内のホテルにおいて開催され、同窓生および市民約180名が参加しました。広島京大会は、広島県下に在住する、または在住していた京都大学(大学、大学院)の卒業生を会員とした同窓会です。
今回で12回目となる市民公開講演会は、司会・今田道宏 氏(工学部・1991年卒)の開会のことばで始まりました。続いて中川日出男 会長(法学部・1970年卒)より開会挨拶および講師紹介があり、続いて濵﨑洋子 iPS細胞研究所教授による、「免疫の老化を知り iPS細胞で免疫機能を再生する」と題した講演がありました。講演では、自身がこの研究を目指した経緯、T細胞や胸腺の働き等の専門分野の話に加え、山中伸弥 同教授と途中まで一緒に走った鞍馬山までのマラソンのエピソードもありました。T細胞の選別システム等の専門的な内容についてもわかりやすく説明され、今後大きな可能性を秘めた分野であることが示されました。会場からの質疑応答では、「どうしてこの分野に進んだのか」という質問に対し、「実は最初から興味があったわけではない」という本音が飛び出し、高校生からの率直な質問に対し、講師が終始丁寧な回答に努める場面が見受けられました。最後は稲本信秀 副会長(工学部・1977年卒)から謝辞と閉会の挨拶があり、講演会は終了となりました。
引き続き隣接する会場に場所を移して広島京大会総会が開催され、約110名の同窓生が参加しました。総会は栗田芙實子 氏(経済学部・2004年卒)の司会により進められ、はじめに、中川会長から同会の活動報告および会計報告がありました。次いで、柴田悠 理事補による来賓挨拶と京都大学同窓会事務局長より本学の現状についての報告、基金室による広島出身の学生に向けてのクラウドファンディングの案内がありました。
総会終了後の懇親会は、松井一實 広島市長(法学部・1976年卒)の発声による乾杯で始まりました。参加者数は前年度をわずかに下回りましたが、それでも、卒業後10年以内の若い会員も多く参加しました。年齢は違えど同じ本学で学んだ者同士、和やかな雰囲気で親睦を深めました。終盤には参加者全員で「京都大学学歌」「琵琶湖周航の歌」を斉唱し、最後に、皆本恭介 副会長(法学部・1982年卒)の場を締める言葉をもって閉会となりました。
司会から、来年も、本会場で11月25日の第4水曜日に総会を開催すること、毎月第4水曜日に吉田山サロンを会場として開催されている定期的な集まりについて紹介があり、閉会となりました。