「京都大学サイエンスフェスティバル2020」を開催しました。(2021年3月13日、14日)

公開日

 高校生による研究発表大会である「京都大学サイエンスフェスティバル2020」を開催しました。

 本大会は、本学と高大接続や高大連携活動に関する協定を結んでいる大阪府、滋賀県、兵庫県、京都府、京都市、和歌山県、三重県、東京都、石川県、徳島県、徳島市、福井県教育委員会および奈良県において、各教育委員会等が選出した代表校による研究発表大会です。

 今回は新型コロナウィルス感染症拡大防止の観点から、高大連携・入試広報ポータルサイト「LEOPARD」を利用し、オンラインで開催しました。12の代表校による高度な研究発表が行われ、高校生や高等学校教員、教育委員会関係者等96名の視聴申し込みがありました。

 研究発表については、村上章 理事・副学長および有賀哲也 副学長・高大接続・入試センター長が、本学の若手研究者や教育委員会関係者等の意見をふまえ審査し、優秀発表賞1校、優秀ポスター賞1校を選出し表彰しました。

文章を入れてください
高大連携・入試広報ポータルサイト「LEOPARD」

 

受賞校および参加校

優秀発表賞

兵庫県立小野高等学校「コミヤマスミレの謎を追う~スミレ属全体の分類見直しへ~」

  • 講評:
    従来、定説となっていた先行研究への疑問から、新たな事例を指摘しており、学問への発展に貢献するという視点が優れており、高く評価できます。また、様々な研究機関へアプローチする姿勢から、研究への熱心さが伝わり、今後の研究の発展が期待できます。
  • 受賞校のコメント:
    私たちのスミレ班は代々先輩たちから研究を受け継ぎ、今年で6年目となります。昨春の長期休校ではスミレの開花する時期と重なってしまい、思うように実験が進まないこともありましたが、今回このような賞を頂くことができてとても光栄に思います。小野高校スミレ班はこれからも研究を発展させ、スミレ属の不思議を究明していきたいと思います。

優秀ポスター賞

奈良学園高等学校「校内サギソウ群落の送粉者の研究」

  • 講評:
    これまで努力して研究をされてきている姿勢が伝わり、内容・発表姿勢・考察とも素晴らしい発表でした。レベルの高い内容で、まとめる力・伝える力が発揮されていると言えます。特に、考察から今後の展望への発展が具体的であり、かつ明瞭です。データの信頼性に対しても、多面的な観点から指摘されており、今後の研究発展が期待できることも、高く評価できます。
  • 受賞校のコメント:
    この度は、優秀ポスター賞をいただきまして、誠にありがとうございます。サギソウのさく果の種子数を数えるという、先行研究例がない、高校生らしいコツコツとした努力を評価していただいたものと、お礼を申し上げる次第です。今後も、継続した観察を通して、未知の世界に挑戦していきたいと存じます。

各校の研究発表テーマ一覧(発表順)

口頭発表

  • 京都府立南陽高等学校「麦わらストローからプラスチックごみ問題を考える」
  • 石川県立小松高等学校「結露量の物理的手法を用いた測定と防止法の研究」
  • 大阪府立高津高等学校「対流圏オゾンの反応性に関する研究~オゾンと塩素の反応~」
  • 福井県立武生高等学校「小型風力発電の可能性~発電量の王者を目指せ!~」
  • 東京都立小石川中等教育学校「水系溶媒でのケミカルライトの検討」

ポスター発表

  • 和歌山県立向陽高等学校「成層圏インターネットプラットフォーム~災害時の迅速なインターネット環境復旧をめざして~」
  • 滋賀県立膳所高等学校「外接及び内接六角形の性質」
  • 三重県立四日市高等学校「光る海藻アミジグサ」
  • 京都市立堀川高等学校「質的調査を用いた蛙化現象の検証-女子高生の恋愛の実態-」
  • 徳島市立高等学校「酢酸を使った磁石の新たな製法」