アシュワニ・クマールインド元法相による公開講演「日本とインドの戦略的グローバル・パートナーシップ」を開催しました。(2019年10月8日)

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本学では、インドの元法務大臣であるアシュワニ・クマール博士(Dr. Ashwani Kumar)を迎え、国際科学イノベーション棟にて「日本とインドの戦略的グローバル・パートナーシップ」と題した公開講演を開催しました。会場には、学内外から教職員、学生、社会人など約90名の参加者が集いました。クマール博士は、2016年まで14年にわたりインド連邦議会(ラージャ・サバー)の上院議員を務め、この間、法務大臣に加え、商工業・国家計画・議会関係・科学技術・地球科学閣外大臣職等を歴任しています。また、2017年には日本とインドの関係強化及び友好親善に寄与したとして旭日大綬章が授与されました。

講演会は、中溝和弥 アジア・アフリカ地域研究研究科教授の司会により進められ、はじめに山極壽一 総長が挨拶を述べました。続いてクマール博士より、日本とインドが、地政学的背景を踏まえ、両国の首脳クラスが往来する中で、アジアを代表する民主主義国家としていかに「戦略的グローバル・パートナーシップ」による二国間関係を育んできたか、また、世代を越えてこの関係を維持・強化していくためには、文化、教育、学術研究等を介した人と人の繋がりがいかに重要であるかについて話がありました。

講演後、クマール博士、中溝教授、ローハン・デスーザ アジア・アフリカ地域研究研究科准教授によって、両国の近代化の過程や植民地体験の有無など、異なる歴史的背景による科学技術政策の方向性の違いや、今後、Society 5.0などの人間中心の未来社会の描き方においても両国が協力できるのではないかなどが議論されました。また、会場からの質問を受けて、質疑応答が行われました。

最後に稲葉カヨ 理事・副学長が挨拶を述べ、山極総長より感謝の意を込めてクマール博士に記念品を贈呈し、盛況のうちに閉会となりました。

左から、山極総長、クマール博士、稲葉理事・副学長

講演を振り返るデスーザ准教授

左から、デスーザ准教授、クマール博士、中溝教授

山極総長から記念品を受け取るクマール博士