柏原正樹 名誉教授・数理解析研究所特任教授がチャーン賞を受賞しました。(2018年8月2日)

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柏原正樹 名誉教授・数理解析研究所特任教授が、国際数学連合(IMU:International Mathematical Union)より「チャーン賞(Chern Medal Award)」を受賞しました。

チャーン賞は、4年毎の国際数学者会議(ICM:International Congress of Mathematicians)の際に、IMUによって、数学の分野で生涯にわたって群を抜く業績を上げた研究者を対象に授与されます。一度に一人のみ受賞し、賞金25万米ドル(約2,800万円)および同額の寄付が受賞者が指定した研究組織(京都大学数理解析研究所)に贈られます。2010年に創設された賞で、今回が3回目の授与となります。

柏原名誉教授は、D加群の理論を確立し、代数解析学の構築に決定的な役割を果たしました。特にその展開において、リーマン・ヒルベルト対応の確立と表現論への応用、結晶基底理論の構築をはじめとした多くの業績により、数学の諸分野にわたって多大な影響を与え、その発展に大きく貢献しました。半世紀におよぶ独創的な研究は、将来にわたり数理科学の発展に深い影響を与え続けることが期待されます。

受賞会見は、ブラジル・リオデジャネイロで開催中のICM 2018で、2018年8月1日17時頃(現地時間:日本時間8月2日午前5時頃)に行われました。

チャーン賞を受賞した柏原名誉教授(写真提供: PABLO COSTA/ICM2018)

受賞会見の様子(写真提供: PABLO COSTA/ICM2018)