総合博物館では、特別展「文化財発掘-京大キャンパス出土の埴輪-」を、文化財総合研究センターと共催で開催しています。
文化財総合研究センターは、大学構内の地中に眠る埋蔵文化財を中心に、その調査・分析から保管・活用にいたるまで、総合的な研究を実践しています。前身の埋蔵文化財研究センター時代を含め、35年にわたって延べ100,000平方メートルにおよぶ埋蔵文化財の発掘調査をおこなってきました。
今回の特別展では、吉田キャンパスの国際交流会館建設に先立つ発掘調査で出土した古墳時代の資料を展示します。この調査では、墳丘の失われた古墳の溝から多量の円筒埴輪とともに馬形・家形といった形象埴輪や人物埴輪が出土しました。展示では、これらの埴輪群がどのように出土したか、破片の接合から読み解いていきます。
また、埴輪をともなった古墳の位置づけを考えるために、これまでの調査で見つかっているほかの古墳出土文化財からも、参考資料を展示します。
開催に先立ち行われた内覧会には、学内外約40名の出席がありました。岩崎奈緒子 総合博物館教授の挨拶の後、本展示実行委員の千葉豊 文化財総合研究センター准教授、冨井眞 同助教および高橋克壽 花園大学文学部教授から各分野の展示解説があり、出席者はバラバラの破片から復元された数々の埴輪を間近にして、その技術や、デザイン・地域の歴史等いろいろなイメージに思いを巡らせながら、熱心に展示を鑑賞しました。
なお、4月5日(日曜日)10時30分~11時30分までギャラリートーク「京都大学キャンパス出土の古墳時代資料について-展示解説とともに-」を開催します。
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