総合博物館が国際シンポジウムを開催しました。(2014年10月28・29日)

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総合博物館主催の国際シンポジウム「挑戦するアジアの大学博物館(Challenging Asian University Museums - elucidating the strategy to promote collection gaining andmanagement and collection based research, educationand outreaching)」を、百周年時計台記念館で開催しました。

このシンポジウムには、Ingeol Kim ソウル大学奎章閣(Kyujanggak)館長をはじめとする国内外からの招聘者16名と、総合博物館の4名、合計18名の演者を含むアジア11カ国約70名が参加し、アジアの大学博物館の現状と今後の発展について、博物館コレクションの活用法に主軸を置いた議論を行いました。

28日は、山極壽一 総長と大野照文 総合博館長による歓迎の挨拶に始まり、9名の演者による各々の所属する博物館設立の経緯や現在の発展段階、博物館活動とその成果、そして大学博物館の今後より一層の発展を導くための具体的な方針や戦略等に関する発表を行いました。

29日は、そうした博物館発展のためのコレクション活用について、新旧の活用法の紹介や意見発信がなされたほか、どうすれば博物館コレクションそのものの価値や影響力を増すことができるか等をテーマとした発表を行いました。また1日目、2日目とも、 プログラムの最後に、発表を行った演者らをパネリストとした総合討論の場を設けました。そこでは当日の発表全体に関する意見交換や議論を行ったほか、 他の博物館と比較して大学博物館ゆえの特色や利点は何か、また今後どうすればそれらを有効に活用していけるかといったトピックが議題に上がり、パネリストや一般参加者から多くの発言が得られ、議論が尽きないまま盛況のうちに幕を下ろしました。また、本シンポジウムでは多くの若手研究者が運営、講演、議論に関わったことにより、未来へ向けて挑戦するシンポジウムとなりました。

シンポジウムの翌日30日は、シンポジウム参加者を対象とした博物館ツアーを開催しました。この日は、前日から開催していた同館の企画展「学問の礎を受け継ぐ-文科大学陳列館からの出発-」展と特別展「地の宝-百年の眠りからさめる旧制三高・京都帝大時代の秘蔵鉱物コレクション-」展の解説を中心に、展示室および収蔵室の案内を行いました。

参加者の多くが、このシンポジウムと関連イベントを通じて、自身の所属機関そして大学博物館そのもののあり方について、さまざまな視点から考え、意見を高めることができました。

開会の挨拶をする山極総長

基調講演を行うHoang Trung Thanh ハノイ科学大学講師(左)と岩崎奈緒子 総合博物館教授(右)

演者らによるパネルディスカッションの様子

集合写真

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