1970年から45年間にわたって百周年時計台記念館の塔時計および鐘の点検・補修業務を行い、今年度引退した杉谷鉄夫 杉谷ムセン社長に山極壽一 総長が感謝状を贈呈しました。
山極総長は「本学のシンボルでもある百周年時計台記念館の時計の主治医として、永年にわたって点検・補修に携わっていただきました。おかげさまで、塔時計ならびに鐘は正確に時を刻みながら本学を見守ってくれています。そのご苦労に対しまして、深甚なる感謝の意を表します」と述べ、杉谷さんに感謝状を手渡しました。杉谷さんは「思いもかけない感謝状をいただき、身に余る光栄です。生涯の記念になります」と述べました。
本感謝状は45年間に及ぶ塔時計および鐘の点検・補修業務のほか、塔時計および鐘の現存しなかった設計図を創起させ、駆動装置をはじめ関連装置やシステムをほぼ復元させたこと、渡英しビッグベンを訪問するなどして駆動電動機歯車用のオイルを見つけ出したことなどの功績を讃え授与したものです。杉谷さんは「一日一日は長かったけれども、あっという間の45年間でした」と述べ、これまでの業務を振り返りました。
多くの関係者が拍手をする中、杉谷さんは百周年時計台記念館を後にしました。
これに先立ち、3月25日(水曜日)に杉谷さんが最後の保守点検を行いました。
現在84歳の杉谷さんは1970年以降、時計の保守点検を行ってきましたが、体力的な理由から今年度限りで時計の点検・補修業務から退くことを決意しました。そのため同日が杉谷さんによる最後の点検・補修の日になりました。
なお、本学は来年度以降も別の業者に委託して時計の保守点検を続けていく予定です。
杉谷さん、ありがとうございました。
杉谷さんに感謝状を手渡す山極総長
関連リンク
- 時計台を支える人
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/clocktower/about/tetsuo_s.html - 京大の「実は!」Vol.4 京都大学のシンボル「時計台の実は!~(1)時計塔内部編~」
http://www.kyoto-u.ac.jp/static/ja/issue/mm/jitsuha/2012/130222.htm - 京都大学広報誌「紅萠」
9号(2006年4月)(PDF)