京都大学春秋講義

京都大学春秋講義

 春秋講義は、京都大学における学術研究活動の中で培われてきた知的財産について、広く学内外の人々と共有を図るため、1988(昭和63)年秋から開講しています。講義はメインテーマをもうけ、時宜を得たテーマについて講義を行います。

※9月30日は、中止となりました。

平成24年度 秋季講義

メインテーマ

危機管理

日時および内容

9月16日(日曜日)

13時00分~14時30分 事業継続をめざした危機管理
林 春男 教授(防災研究所)
14時50分~16時20分 大災害から暮らしと地域を守るために~3・11から学ぶ~
岡田 知弘 教授(公共政策大学院)

9月30日(日曜日)(※ 台風接近のため、中止となりました。)

13時00分~14時30分 危機に強いエネルギーシステムを考える
石原 慶一 教授(エネルギー科学研究科)
14時50分~16時20分 福島第一原発事故を経験し、リスク評価の限界を悟る
小泉 昭夫 教授(医学研究科)

会場

京都大学百周年時計台記念館 百周年記念ホール
(所在地:京都市左京区吉田本町)

定員

500名(各講義とも当日先着順)

対象

どなたでもご参加いただけます。

受講料

無料

申し込み

不要

講義の概要

メインテーマ:「危機管理」

9月16日(日曜日)

  • 13時00分~14時30分 林 春男 教授(防災研究所)
    「事業継続をめざした危機管理」
    21世紀は「リスク社会」ともいわれ、私たちの生活はさまざまなリスクに取り巻かれている。その中で安全安心を守り、持続的発展を保障するものとして危機管理への関心が高まっている。本講では、危機管理の目的は組織の事業継続であるという考え方にたって、ISOでの最近の検討状況を踏まえて紹介する。具体的には事業継続とはなにか、事業継続能力を高めるためにとるべき3つの対策について解説する。
  • 14時50分~16時20分 岡田 知弘 教授(公共政策大学院)
    「大災害から暮らしと地域を守るために~3・11から学ぶ~」
    東日本大震災とそれに伴う原発事故、そして災害からの復興・地域再生の取り組みは、西日本に住む私たちにも多くの教訓を示しています。地域経済学の視点から、過去の災害と地域復興のあり方を研究し、東日本大震災の被災地調査をしてきた経験から、今後予想される西日本大震災に備えて、どのような危機管理、地域づくりが必要であるかを考えてみます。

9月30日(日曜日)

  • 13時00分~14時30分 石原 慶一 教授(エネルギー科学研究科)
    「危機に強いエネルギーシステムを考える」
    1973年、79年の二度のオイルショックを契機に日本では一つのエネルギー源に頼らないエネルギー政策をとってきました。しかし、約30年後、地球温暖化問題に対応するため、2030年に電源の48%を原子力に依存するエネルギー計画を立てました。そして、今年ニュークリアショックというべき事態が生じています。講義では、危機に強いエネルギーシステムとはどのようなものかについてお話しします。
  • 14時50分~16時20分 小泉 昭夫 教授(医学研究科)
    「福島第一原発事故を経験し、リスク評価の限界を悟る」
    2011年の福島第一原発事故は、未曽有の環境汚染をもたらした。その結果食の安全や大気の安全への懸念が生じた。演者は、福島での食と大気の調査を通じて、生態系汚染の重大性を感じた。今後長期に続くと思われる生態系汚染の深刻さは、確率的リスク評価の手法に内在する「想定したことしか予測できない」という極めて自明ながら致命的な欠陥を露わにした。その克服についても考えてみたい。

問い合わせ先

京都大学渉外部広報・社会連携推進室
TEL: 075-753-2233(月曜~金曜 9時00分~17時00分)
FAX: 075-753-2286
E-mail: Kinen52*mail.adm.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)

主催:京都大学
後援:公益財団法人京都大学教育研究振興財団/京都府/京都市