第19回京都大学国際シンポジウム-東日本大震災の健康リスクを考える-を開催しました。(2012年7月27日)

第19回京都大学国際シンポジウム-東日本大震災の健康リスクを考える-を開催しました。(2012年7月27日)

 百周年時計台記念館にて、第19回京都大学国際シンポジウム-東日本大震災の健康リスクを考える-(主催:京都大学、共催:ハーバード大学、協賛:京都大学環境衛生工学研究会、後援:公益財団法人 京都大学教育研究振興財団・公益財団法人 関西エネルギー・リサイクル科学研究振興財団)を開催しました。

 本シンポジウムは東日本大震災からいかにして人々が人間らしい生活を取り戻したかを、健康リスクを中心に検討・検証を行い、次に起こる災害に備え、地域や学術分野を超え、それぞれの研究分野の知識を融合させることを目的とし、本学やハーバード大学等から各分野において世界を代表する研究者が講演を行いました。国内外から327名の参加者が集まりました。

 冒頭、松本紘 総長が開会の挨拶を行い、東日本大震災が発生し1年4カ月が経過している現在でも多くの方々が震災の傷跡に苦しんでおり、人々は、今後起こるであろうとされる東南海・南海地震や首都圏直下型地震に対する不安を抱きながら、東日本大震災の復興に向けて様々な努力をしている。史上最大規模とされる東日本大震災は、地球規模で抱えているエネルギー・資源問題、食糧問題、文明の基盤、人間の生き様に至るまで、様々な課題を露呈させ、我々が東日本大震災にどう対応していくかは、全世界が注目している問題である、と現況を伝えました。また、今回のシンポジウムは、第一線で活躍しているハーバード大学の研究者と協力し、国際的な視点で、テーマを共有しながら議論し、研究者相互の知識共有のみではなく、一般の方々にも広く情報を発信する、意義の深いシンポジウムであると述べました。

 シンポジウムは、座長である内山巌雄 名誉教授および松岡譲 工学研究科教授による進行のもと、四つのセッションで構成されました。

 セッション1「基調講演」では、酒井伸一 環境科学センター長が、東日本大震災の俯瞰とがれき除去について、Richard D. Otto米国大使館主任医務官が、米国大使館の東日本大震災への対応について講演を行いました。

 セッション2「公衆衛生と環境政策」では、世界でこれまでに起きた震災や、水を中心とした公衆衛生について、セッション3「金属と放射性物質」では、がれきや廃棄物、大気中に放出された放射性物質とそのリスクについて検討されました。最後に、セッション4「今後の展望」では大気中の有害物質や電力政策について、健康リスクの観点から、次に起きる災害に備え、我々がとることのできる選択肢とそれらのリスクについて検討・議論されました。

 大西有三 理事・副学長が、閉会の挨拶を行い、次に起きる災害に備え、地域や学術分野の枠を超え、それぞれの知識を融合させることで、我が国の防災計画、災害時対応計画を確固たるものとし、我が国が大震災から学んだ知識を、世界に向けて発信することが将来の課題であると同時に我々の責務であると述べました。


講演者集合写真


Douglas Dockery ハーバード公衆衛生大学院研究科長(中央左)、Richard Wilson ハーバード大学物理学部名誉教授(前物理学部長、左端)と談笑する松本総長(中央右)と米田稔 工学研究科教授(右端)

松本総長による開会の挨拶

Otto主任医務官による講演

左から講演する、Nancy Long Sieber ハーバード公衆衛生大学院前研究科長代理、Richard Wilson ハーバード大学物理学部名誉教授(前物理学部長)、Douglas Dockery ハーバード公衆衛生大学院研究科長

 

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