第42回京都大学未来フォーラムを開催しました。(2010年1月22日)

第42回京都大学未来フォーラムを開催しました。(2010年1月22日)

 今回の京都大学未来フォーラムは、東京都現代美術館チーフキュレーター、多摩美術大学教授(芸術学科)の長谷川祐子氏を講師に迎えて開催しました。

 長谷川氏は、20世紀のキーワードを3M(男性中心主義、拝金主義、物質主義)、21世紀のキーワードを3C(共生、集合知、意識主義)と定義し、美術館においても3Mから3Cへの移行が重要と述べられました。

 また、自身が立ち上げに関わった金沢21世紀美術館について、新しい美術館にするために既存の美術館とは異なる開放性や透明性、フレキシビリティなどをテーマとして、「公園のような美術館」をコンセプトに美術館が創られたことを紹介され、20世紀の美術館は作品が主役であったのに対し、21世紀の美術館は観客が主役であるとの考えを披露されました。

 そして、現在の文化を未来に残していくために美術館は必要であり、美術館の「記憶の保管庫」としての役割の大切さを訴えられました。

 参加者からは、「美術館に対する見方が変わった」などの感想が寄せられ、盛会のうちに終了しました。