京都大学メールマガジン 号外

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  目次:
  ◆山中伸弥 iPS細胞研究所長・教授がノーベル生理学・医学賞を受賞
  ◆受賞理由:分化した細胞を初期化させうることの発見
  ◆これまでに発表したiPS細胞関連の研究成果(大学ホームページ記事最新10件)
  ◆これまでに発表したiPS細胞技術に関する特許のニュース(大学ホームページ記事最新3件)
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◆山中伸弥 iPS細胞研究所長・教授がノーベル生理学・医学賞を受賞
 2012年10月8日(月曜日)18時30分(日本時間)、山中伸弥 iPS細胞研究所長・教授(物質-細胞統合システム拠点 連携主任研究者)のノーベル生理学・医学賞受賞がノーベル財団より発表されました。本学関係者としては8人目のノーベル賞受賞者で、ノーベル生理学・医学賞の受賞者としては1987年の利根川進 博士以来25年ぶり2人目となります。

 これにともない、京都大学では特設ページを作りました。今後も関連のニュースがあれば追記していく予定です。

○山中伸弥 iPS細胞研究所長・教授がノーベル生理学・医学賞を受賞
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2012/121008_1.htm

◆受賞理由:分化した細胞を初期化させうることの発見
 山中伸弥所長とJohn B. Gurdon教授(英国ケンブリッジ大学)のノーベル生理学・医学賞受賞は、分化した細胞を多能性幹細胞の状態(無限に増殖し、生殖細胞を含むほぼ全ての組織に分化することができる状態)に初期化させうることを発見したためです。この発見は「細胞分化についての理解を変えた」と評価されました。ノーベル財団による授賞理由の抄訳は以下のとおりです。

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 20世紀前半には、分化した細胞は永久に分化した状態へと固定され、多能性幹細胞状態には戻れないという見方が一般的でした。
 1962年、Gurdon教授は、カエルの腸の上皮細胞から取った核を除核した卵に移植することで、完全な機能を持ったオタマジャクシを産出しうることを示しました。この発見は、細胞の分化が一方向的なプロセスであるという考えを覆しました。
 しかしながら、完全に分化した細胞を完全に初期化しうるのかという点については、謎のままでした。
 2006年、山中教授は少しの転写因子を分化した細胞に導入すると初期化しうることを証明しました。その結果できた細胞はiPS細胞(人工多能性幹細胞)と名付けられました。Gurdon教授と山中教授は二人して細胞分化の理解に転換をもたらしました。この発見は新たな研究分野を開拓するとともに、疾患のメカニズム解明や治療法の開発に有益なツールを提供しました。
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・The Nobel Prize in Physiology or Medicine 2012より抜粋、広報・社会連携推進室が抄訳
 http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/medicine/laureates/2012/
 Copyright The Nobel Assembly at Karolinska Institutet


◆これまでに発表したiPS細胞関連の研究成果(大学ホームページ記事最新10件)

○多能性幹細胞から機能的な卵子を作製することに成功
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/121005_2.htm

○重症免疫不全SCIDラットの作製:ヒトiPS細胞、がん細胞、肝細胞をラット体内で培養することに成功
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/120914_1.htm

○患者さん由来iPS細胞でALS病態解明・治療薬シーズを発見
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/120802_1.htm

○ヒトiPS細胞から肝細胞への分化特性はドナーに依存する
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/120717_2.htm

○マウスiPS細胞を用いた遺伝性疾患の治療モデル-多発性嚢胞腎(ADPKD)モデルマウスの治療-
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/120210_2.htm

○パーキンソン病の細胞移植治療を検討するためのサルモデル評価系を確立
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/120124_1.htm

○iPS細胞から大量に血小板を作製する方法を開発-第53回米国血液学会年次大会で発表-
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111211_1.htm

○多能性幹細胞で作製した生殖細胞に由来するマウスの産出に成功-生殖細胞形成メカニズムの解明、不妊症の原因究明などに貢献-
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/110805_1.htm

○転写因子Glis1により安全なiPS細胞の高効率作製に成功
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/110609_1.htm

○遺伝子挿入のないヒトiPS細胞のより簡便な樹立法の開発
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/110404_1.htm


◆これまでに発表したiPS細胞技術に関する特許のニュース(大学ホームページ記事最新3件)

○iPS細胞技術に関する米国特許2件目が成立
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111124_1.htm

○iPS細胞技術に関する特許1件が米国で成立
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/110811_1.htm

○iPS細胞技術に関する特許1件が欧州で成立
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/110711_1.htm


・iPS細胞研究所ホームページにも関連情報が掲載されていますので、是非ご覧ください。
 http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/index.html


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