「東アジアとドイツ学生のための多文化共学短期受入れ留学プログラム2018」を実施しました。(2018年7月30日~8月10日)

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国際高等教育院では、アジア研究教育ユニットと連携の下で、大学間学生交流協定校である北京大学、香港中文大学、国立台湾大学、延世大学校、ハイデルベルク大学により選抜された25名が参加した「東アジアとドイツ学生のための多文化共学短期受入れ留学プログラム2018」をワイルド&ワイズ共学教育受入れプログラム事業の一環として実施しました。本プログラムは、前身の北京大学学生のための「京都サマースクール」(2012年開始)から数えて7回目の実施となります。一昨年に対象校を東アジアの4大学に拡大、今回より新しくドイツ・ハイデルベルク大学の学生を迎えることになりました。

本プログラムは東アジアとドイツの学生が、日本人学生と交流しながら、本学の自由の学風および先端研究に触れ、日本の政治・国際関係、文化、伝統、歴史、社会、環境・農業問題などへの理解を深めて、日本への長期留学を志すようになることを目的として企画されました。また、本学からもたくさんの応募者から面接によって選ばれた18名の学生がサポーターとして参加しました。これは留学生と共に講義を受講したり、プログラムの一部を自らが企画したりすることによって、国際理解の促進、企画運営能力の向上などを期待したものです。

参加学生は4つのレベルに分かれた日本語講座を受講する一方、英語による講義として松沢哲郎 高等研究院特別教授による「分かちあう心の進化: チンパンジーが教えてくれた人間の本性」、湯川志貴子 国際高等教育院准教授による「日本古典文学に見る日本人の美意識」、近藤直 農学研究科教授による「90億人の食料生産と環境保全のためのトリプルAテクノロジー」、飯田玲子 アジア・アフリカ地域研究研究科特定助教による「High Economic Growth and Minamata Disease :The fight for certificates officially acknowledging victims of methylmercury poisoning」の講義を受講しました。

また、日本と京都について多様な側面からの理解を促すための学外活動として、京都市長への表敬訪問、京都市担当者による日本の選挙制度の仕組みに関する講義の受講、日本企業の先端技術を知るための株式会社ナベル及びパナソニックミュージアムの訪問、京都の代表的な寺院、神社である鞍馬寺・貴船神社の見学、さらには滋賀県へのフィールドトリップでの琵琶湖博物館、滋賀県立大学への訪問などを行いました。同フィールドトリップでは、後藤直成 滋賀県立大学准教授による講義「Environment of Lake Biwa- Formation of large-scale oxygen-deficient waters」を受講したほか、湖水観察実習、湖岸散策を行いました。最終日には、それぞれの体験等を通じた発表会、そして修了式が実施され、2週間に及ぶプログラムは修了しました。

今後もこのようなプログラムを通して、将来のリーダーを担う学生間の交流が一層盛んになり、日本と各国の相互理解が深まっていくことが期待されます。

湯川准教授の講義風景

初級日本語授業での日本人学生との共同学習

最終発表の様子

修了式における宮川恒 国際高等教育院副教育院長の挨拶

集合写真

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