京大ウィークス2014の期間中に全国各地23施設が公開イベントを行いました。(2014年10月11日~11月8日)

ターゲット
公開日

京都大学では、北は北海道から南は九州まで、全国各地に数多くの教育研究施設を展開しています。これらの隔地施設は、本学の多様でユニークな教育研究活動の拠点として重要な役割を果たすとともに、施設公開などを通じて、それぞれの地域社会における「京都大学の窓」として親しまれてきました。

隔地施設の活動を知っていただくため、2014年度も2013年度に引き続き、「京大ウィークス2014」として、期間中、23施設でさまざまな公開イベントを集中的に行いました。今回は飛彈天文台、上宝観測所、穂高砂防観測所が新たに加わり、全国でのべ6,472名の方々の参加がありました。

「京大ウィークス2014」各施設の公開イベント

A 飛騨天文台 自然再発見ツアー 岐阜県
B 舞鶴水産実験所 企画展「若狭湾の生き物の不思議」および施設見学会 京都府
C 白浜海象観測所 観測船を使った海象観測の実体験 和歌山県
D 上宝観測所・穂高砂防観測所 合同公開:京大ウィークス版 岐阜県
E 生態学研究センター 一般公開 滋賀県
F 信楽MU観測所 MUレーダー見学ツアー2014 滋賀県
G 桜島火山観測所 桜島大正噴火101プロジェクト 鹿児島県
H 北海道研究林白糠区 ミニ公開講座 北海道
I 原子炉実験所 アトムサイエンスフェア実験教室・講演会 大阪府
J 花山天文台 ギャラリーウィーク・一般公開・京都市小学校見学会 京都府
K 火山研究センター 登録有形文化財記念講演会・施設公開 熊本県
L 宇治キャンパス公開2014 京都府
M 瀬戸臨海実験所 施設見学会 和歌山県
N 徳山試験地 周南市との連携公開講座 山口県
O 霊長類研究所 第24回市民公開日 愛知県
P 宇治川オープンラボラトリー 公開ラボ 京都府
Q 地球熱学研究施設 施設公開・講演会・地獄ハイキング・建物ライトアップ 大分県
R 流域圏総合環境質研究センタ- 施設公開 滋賀県
S 芦生研究林 第24回公開講座 京都府
T 潮岬風力実験所 気象観測の実体験 和歌山県
U 京大農場 オープンファーム2014 大阪府
V 上賀茂試験地 秋の自然観察会 京都府

A.飛騨天文台 自然再発見ツアー(10月11日~13日)

理学研究科附属飛騨天文台で2泊3日の「自然再発見ツアー」を開催しました。

主に飛騨天文台で過ごす最初の二日間は天候にも恵まれ、アジア最大の屈折望遠鏡での星雲や月面の観察、肉眼での星空・天の川の観望、ドームレス太陽望遠鏡や太陽磁場活動望遠鏡を用いた太陽黒点・プロミネンス・分光スペクトルなどの観察を行い、参加者からは、「同じ天体を同じ倍率で見ても、望遠鏡の大きさが違うと、見える細かさが違うと言うことを実感した。」「天の川がこんな形をしている事や、それが我々の銀河の構造を見ていたと言うことを初めて知った。」などの声が寄せられ、普段の生活では疎遠になっている大自然を科学的視点から眺めることの楽しみを体験する機会となったようでした。三日目は台風接近の影響のため、予定の一部が変更となりました。

満天の星空や天の川を肉眼で観望

アジア最大の屈折望遠鏡(口径65cm)で順番に月面を観察

B.舞鶴水産実験所 企画展「若狭湾の生き物の不思議」および施設見学会(10月11日、12日)

フィールド科学教育研究センター舞鶴水産実験所で、実験所の活動を広く知っていただくため、企画展と施設見学会を行いました。

例年は、舞鶴市のイベントの中で会場を借りて実験所紹介を行っていましたが、今回は初めて実験所での実施となりました。飼育棟では、実際の研究現場を見ていただくとともに舞鶴湾の生き物に触れるコーナーなどを設け、来場者に身近な生き物を紹介しました。標本館では、リュウグウノツカイなどの稀種の展示、骨格二重染色標本の展示、プランクトンの観察コーナーを設け、また、マダイの学習実験をデモンストレーションしました。1日に3回の実験所のスタッフが説明を行いながら所内を巡る「ツアー」では、毎回概ね定員いっぱいの参加者がありました。実験所に初めて足を踏み入れた方がほとんどで、「こんなところに京都大学の施設があったのか」と言う声から、「30万点の魚類標本に圧倒された」、「ふだん体験できないことを体験できた」などの好評価を得られました。

施設見学(標本館)

タッチプールで舞鶴湾の生き物に触れる参加者

C.白浜海象観測所 観測船を使った海象観測の実体験(10月11日)

防災研究所白浜海象観測所で、公開イベント「観測船を使った海象観測の実体験」を開催し、和歌山県内、大阪府から3名の参加者がありました。

当日は、まず観測所において田辺湾湾口にある「田辺中島高潮観測塔」および観測船「海象」を用いた現地観測活動を概説した後、実際に観測船に乗って観測塔付近まで移動しました。観測塔の見学を船上から行い、観測塔から戻る途中には水温・塩分濃度の観測を体験しました。「船に乗って海水の調査を行うなどなかなかできない経験をさせていただきました。また、このような機会があれば参加したいと思っています。」等の意見が寄せられ、観測所の活動の一端を紹介できるよい機会となりました。

観測所で概要説明中

観測塔付近での観測体験

D.上宝観測所・穂高砂防観測所 上宝観測所および穂高砂防観測所合同公開:京大ウィークス版(10月18日)

防災研究所上宝観測所と穂高砂防観測所は「合同公開 京大ウィークス版」を開催しました。

まずメイン会場である高山市上宝支所で焼岳の火山活動に関する講演を2件行いました。その後、希望者はバスに乗り、観測所から5kmほど離れた蔵柱観測坑道に移動し、坑道を見学、最後に上宝観測所を見学しました。地元上宝町はもちろんのこと、高山市街地・松本・名古屋・神戸からも広く参加者がありました。観測坑道の見学では、地元の参加者からも「こんな物があることは知らなかった」という感動の声が聞かれました。

講演を聞く参加者

蔵柱観測坑道内での水管傾斜計の説明

E.生態学研究センター 一般公開: 学校で習わない生き物の不思議(10月18日)

生態学研究センターで、2013年度にひきつづき一般公開「 学校で習わない生き物の不思議」を開催しました。

センター長より、生態学研究センターで行なわれている研究について一通り紹介した後に、教員が「だれのために花は咲く?」、「人と生き物のつながり」という2題の講演を行いました。その後に行った自由参加の「CERの森・自然観察会」にも多くの参加者がありました。今回も、小さなお子さんから年配の方まで幅広い方にご参加いただき、遠方からの参加者も見受けられました。

「CERの森、自然観察会」教員による解説

「人と生き物のつながり」の講演

F.信楽MU観測所 信楽MUレーダー見学ツアー2014(10月18日)

生存圏研究所 信楽MU観測所のMUレーダーは、世界最高性能の大気観測用大型レーダーで、 1984年の完成以来、国内外の研究者に対して共同利用に供されています。2011年から実施している見学ツアーを、今回も開催しました。

午前・午後の部、それぞれに85名・84名の参加がありました。当日は、山本衛 生存圏研究所教授による講演の後、MUレーダーおよび関連機器の見学を行い、最後に気球観測の実演を行いました。天候にも恵まれ、好評のうちに終了しました。

475本の八木アンテナから成るMUレーダーアンテナの見学

参加者全員でカウントダウンしてラジオゾンデ観測気球を放球

G.桜島火山観測所 桜島大正噴火101プロジェクト(10月18日、19日)

防災研究所桜島火山観測所で、10月18日、19日に施設探検ツアーを、2日目の10月19日には施設公開も併せて行いました。

施設探検バスツアーには、2日間で85名の参加がありました。普段、人の入らないハルタ山観測坑道に入っての観測機器と観測坑道の役割についての説明では、参加者から多数の質問があがりました。次に訪れたハルタ山観測室(旧桜島火山観測所)では、屋上から桜島を間近に望み、目の前に見える急峻な北岳と活動中の南岳の説明や、錦江湾を含めた姶良カルデラについての解説を行い、また、50年以上稼働している機械式地震計と気圧計を見学しました。最後に、黒神観測室から現在活動中の昭和火口を観察しました。施設公開では、大正噴火時から現在の噴火までの写真、映像、開所当初から行っている煤描き地震記録装置、噴火予知をする最新データ処理装置の解説が特に好評でした。

施設探検ツアー(ハルタ山観測坑道内にて計測機器の説明を聞く参加者)

施設公開(噴火直前の地盤変動データの説明を聞く参加者)

H.北海道研究林白糠区 ミニ公開講座「自然観察会」(10月19日)

フィールド科学教育研究センター北海道研究林白糠区で、自然観察会を開催し、13名の参加者がありました。

管理棟にて開会式および概要説明を行い、その後車で研究林内の遊歩道に移動し、自然観察を行いました。全体を二つのグループに分け、教員・技術職員の解説を聞きながらゆっくりと遊歩道を歩きました。今回は例年になく紅葉がきれいで、参加者からも「参加して良かった」との感想が多く寄せられました。

教職員による解説

色づく木々を眺める参加者

I.原子炉実験所 アトムサイエンスフェア実験教室・講演会(10月19日、25日)

アトムサイエンスフェアは、幅広い年齢層の一般の方々に広く科学に興味を持ってもらえることを目的として開催しています。

11月19日開催の実験教室では、参加した子供たちは、霧箱実験やモータ作製などの実験や体験を通して、科学の面白さを実感することができて大変満足したとの感想を述べていました。10月25日に開催した講演会では、「研究炉の世界」と「加速器の世界」という二つの講演を、参加者は熱心に聴講していました。例年に比べ、高校生の参加者が多く見られ、また、積極的に質問している姿が印象的でした。

実験教室「放射線で飛行機雲を作ろう」の様子

講演会の様子

J.花山天文台 ギャラリーウィーク・一般公開・京都市小学校見学会(10月24日~26日、11月1日、11月4日~8日)

理学研究科附属花山天文台で、「Galleryweek2014」、「一般公開」、「京都市小学校見学会」と、京大ウィークス期間中に3つのイベントを行ないました。

「Galleryweek2014」では宇宙をテーマとしたさまざまなアート作品を天文台に展示しました。「一般公開」では望遠鏡や観測装置の展示と解説のほか、座談会、4次元シアターなども行い、夜には45cm屈折望遠鏡を用いた観望会を行う予定でしたが、残念ながら天候に恵まれませんでした。「京都市小学校見学会」は京都市教育委員会と連携し、9校の小学校を受け入れて見学会を行いました。

Galleryweek2014でドーム内に映しだされた作品

一般公開でザートリウス望遠鏡の解説

京都市小学校見学会でシーロスタット望遠鏡の解説

K.火山研究センター 登録有形文化財記念講演会・所内公開(10月24日、25日)

理学研究科火山研究センターで、南阿蘇村教育委員会との連携により、10月24日に登録有形文化財記念講演会を、25日に火山研究センターの一般公開を開催しました。このイベントは、センター本館が国の登録有形文化財(建造物)に登録されたことを機に、本学の活動や火山研究を地元に周知し、かつ地元と本学との連携をさらに強固なものとすることを目的としています。

1日目は、「京大の望遠鏡で太陽系外に惑星を発見したい」、「火山活動と温泉の変化-2000年北海道有珠山の噴火を例に-」の二つの講演を行った後、火山研究センターの職員が、会場に展示したポスターでセンターの研究について説明を行いました。講演には、地元中学生170名も含め、合計250名の参加がありました。翌日の一般公開では、火山研究センターの歴史、火山研究の最前線のポスター、観測の実験などを披露しました。親子連れなど80名の参加があり、「観測の様子がよくわかって面白かった。また来年来たいと思った。」などの声が寄せられました。

講演会の様子

一般公開(七輪でマグマを作る)

L.宇治キャンパス 宇治キャンパス公開2014 「気になる科学がきっとある」(10月25日、26日)

「宇治キャンパス公開2014」では、「気になる科学がきっとある」をテーマに特別講演会、公開ラボなど42のプログラムを行いました。

普段は見ることができない研究施設や実験室の公開など幼児から高齢者まで楽しめる工夫をこらしたプログラムに毎年足を運んでくださる方も増え2800名を超える参加者となりました。同時開催した「スタンプラリー」も賑わい、たくさんの方に秋の1日を楽しんでいただきました。これからも地域に密着したイベントとして続けていきたいと思います。

身近にあるプラズマの世界

トンボ玉製作体験

M.瀬戸臨海実験所 施設見学会(10月25日)

フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所で、施設見学会を実施し、18名の参加がありました。

当日は、所長挨拶に続き、2題の講演を行った後、船着き場へ移動し、研究実習船ヤンチナに乗船して畠島実験地に渡航しました。実験地では、まず実験所分室黒板に描かれた紹介図を使って環境の概要を説明し、引き続き教員の案内で実地解説を行いました。後半は2班に分かれ、一班は場所を変えて実地解説を続け、体力に余裕のあるもう一班は、畠島丘陵中腹の昭和天皇臨幸記念碑を見学しました。畠島の船着き場に戻る途中、潮の高さが予想外に上昇し、膝上まで水に入らないと渡れないというハプニングもありましたが、教員・参加者が一致団結してこれを乗り越え、無事実験所に帰還しました。

実験所分室黒板の紹介図を使って島の説明

潮が上がり隣の岩に渡るため裸足になる参加者達

N.徳山試験地 周南市・京都大学フィールド科学教育研究センター連携公開講座(10月25日)

フィールド科学教育研究センター徳山試験地で、周南市との共催により周南市・京都大学フィールド科学教育研究センター連携公開講座を開催しました。

今回のイベントは、現在の徳山試験地を見学するとともに、昭和41年移転前の旧京都大学演習林のあった西緑地を歩き、当時集められた国内外の樹木などについて解説を行いました。午前中は徳山試験地を京大フィールド研の教員2名が案内・説明をし、午後からは西緑地案内人の2名が案内・説明を行いました。参加者からは「専門の講師陣の話はとても興味深く、分かりやすかった。こんな講座があればまた参加したい。」などの声が寄せられました。

西緑地 歴史的遺産の解説

徳山試験地 檜皮剥皮実験林の見学・解説

O.霊長類研究所 第24回市民公開日(10月26日)

霊長類研究所で、「第24回市民公開日」を開催しました。

今回は、最新の研究成果についての講演「霊長類の「運動する脳」」の後、チンパンジーやニホンザルの放飼場、展示資料室など、研究所施設の見学を行いました。当日は、10代から70代までの幅広い年齢層から、計67名の来訪があり、また、周辺市町村だけでなく、関東地方や近畿地方など遠方からの参加も多く見られました。参加者からは多くの質問が積極的に寄せられ、「チンパンジーの勉強風景を見られてとても良かった。」「これからも研究の発展に努力してほしい。」などの感想が寄せられました。

チンパンジー観察

ニホンザル観察

P.宇治川オープンラボラトリー 公開ラボ「災害を起こす自然現象を体験する」(10月26日)

防災研究所宇治川オープンラボラトリーで、公開ラボ「災害を起こす自然現象を体験する」を開催しました。当日は天候にも恵まれ、来場者が過去最多だった2013年を上回り、約1.5倍もの来場者がありました。

ラボラトリーが所有する世界でも有数の装置を用いた実験の見学や体験学習を通して、水の力の強さや水災害・土砂災害の恐ろしさに触れた参加者からは、「貴重な体験ができてありがとうございます」「普段あまり意識していないことが、こんなにも大切な役割を果たしていることが良く分かりました。」等の声がよせられました。

津波の再現実験

1時間に200ミリの豪雨を体験中

Q.理学研究科地球熱学研究施設(本部) 施設公開、講演会、地獄ハイキング、建物(登録有形文化財)ライトアップ(10月31日~11月2日)

理学研究科地球熱学研究施設で、11月1日に施設公開・90周年記念講演会を、11月2日に地獄ハイキングを、また10月31日、11月1日に登録有形文化財建物のライトアップを実施しました。

施設公開では、水や温泉に関する展示や説明・実験、大分・別府の地質・火山・地震被害想定の展示・説明、地震の揺れ体験、七輪マグマの野外実験等を行いました。90周年記念講演会では多くの参加と質問があり、地震災害への関心の高さが感じられました。ハイキングは通常夏に行っていたものを、今回は京大ウィークスに合わせての開催となり、夏とは異なり、気持ちよく歩けたとの感想が聞かれました。

講演会の様子

施設公開(火山パネル)

建物のライトアップ

地獄ハイキング

R.流域圏総合環境質研究センタ- 施設公開 「今年もやります 琵琶湖畔での半日研究体験プロジェクト」(11月1日)

工学研究科流域圏総合環境質研究センターでは、2013年に引き続き施設公開を開催しました。

当日は松岡譲 流域圏総合環境質研究センター長・工学研究科教授の挨拶、田中宏明 同教授によるセンターの歴史紹介の後、山下尚之 同講師による「藻類と水環境」の講義を行いました。講義は、身近な琵琶湖にも存在する「藻類」の話だったため、参加者に好評でした。この後、隣の大津市水再生センターに移動し、ここに設置されている下水処理実験設備を見学。ここから3班に分かれて、実験室での「生物観察試験」、センターが誇る「超高度実験室の機器紹介」、「ゼミ室での学生による研究についての発表」を班ごとに回り、最後に清水教授による質問と閉会の挨拶にて終了しました。講義、見学中および移動中も参加者からは、活発な質問や意見が飛び交っていました。

山下講師による講義

超高度実験室の機器説明

S.芦生研究林 第24回公開講座(11月1日~2日)

フィールド科学教育研究センター芦生研究林で、1泊2日の公開講座を開催しました。

今回は、「生態学からみる、森と地球と私たち」と題して、11月1日は教員から4件の講義の後、技術職員がカエデ類の識別方法について説明をしました。その後研究林内のトロッコ軌道に添って林内散策を行い、樹木の識別や、研究林内における森林利用の歴史等について解説しました。翌日の11月2日は、研究林上谷歩道を散策し、天然林の現状と保全に関して解説を行いました。2日間とも雨模様ではありましたが、参加者らは、最新の研究成果を学ぶとともに、紅葉の季節の森林散策を楽しんでいました。

上谷歩道の観察

トロッコ軌道沿いの観察

T.潮岬風力実験所 気象観測の実体験(11月1日)

防災研究所 潮岬風力実験所で、「京大ウイークス潮岬2014 気象観測の実体験 潮岬で風を感じよう」を開催しました。

当日は、朝から一日中、あいにくの雨模様の天候にもかかわらず、地元の串本町、和歌山県下、京都府、奈良県、長崎県からも総勢30名近くの参加者がありました。観測機器の野外展示はできませんでしたが、ヘリウムを入れた風船に観測機器を取り付けて上昇させ、高さ10kmぐらいまでの気圧、風、気温、湿度が観測できる様子を体験していただきました。また、この10月に紀伊半島に接近した台風18および19号に関連して、台風の構造や発生機構、被害の実態、台風に対する心構えを説明しました。身近な大気現象の話題提供ができました。

特殊気象観測機器についての説明

研究棟屋上での強風と雨の体験「上は風が強い」

U.京大農場 オープンファーム2014(11月3日)

農学研究科附属農場で、「作物生産のサイエンス」を基本テーマとして「京大農場オープンファーム2014」を開催しました。

当日は、公開講座、水田・蔬菜・果樹圃場を見学する農場ツアー、「イネの収穫」などの農業体験実習、「渋柿の渋抜き」をはじめとする公開ラボの他、各種展示や農場農産物の即売を通して、農業生産に関わる先端的研究、農学教育、実践的農業生産など、多面的機能を有する附属農場の活動内容を公開しました。想定した定員をはるかに上回る651名の参加があり、特に農産物の即売や農場ツアーは大盛況でした。公開ラボや農業体験実習の人気も高く、定員は間もなくいっぱいとなり、実験器具展示やポスター展示では来訪者が熱心にスタッフの説明に聞き入っていました。公開講座も講義室が満席となる参加者があり、講義に聞き入っていました。

農業体験実習(多肉植物の株分け)

農業体験実習(イネの収穫)

V.上賀茂試験地 秋の自然観察会(11月8日)

フィールド科学教育研究センター上賀茂試験地で、秋の自然観察会を開催しました。定員を大幅に超える応募があったため、抽選を行い、当日は31名の参加となりました。

講義室での施設概要説明の後、10時より3班に分かれて約2kmの観察会コースを約2時間半かけて散策しました。散策中、コースに生育する国内外のさまざまな植物を中心に教職員が解説を行い、その後、温室栽培種および標本館の見学を行いました。参加者は紅葉により色づいた森での散策を楽しんでいました。

参加者からは「さまざまな松を見ることができた。」、「葉などに触れながら、樹木の解説が聞けて楽しかった。」、「景色がきれいだった。」、「 観察会の回数をもっと増やしてほしい。」などの声が寄せられました。

カシノナガキクイムシと枯死したコナラの関係についての解説

クチナシの果実と名前の由来についての説明