京都大学春秋講義(平成30年度秋季講義)を開催しました。(2018年9月8日、22日)

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京都大学春秋講義は、本学における学術研究活動の中で培われてきた知的資源について、広く学内外の人々と共有を図るため、1988(昭和63)年秋から開講している公開講座です。

今回は、メインテーマを「生物多様性を考える」として、2日間にわたり、合わせて4講義を行いました。1日目の9月8日(土曜日)は、酒井章子 生態学研究センター准教授から「熱帯林の生物多様性、その今と未来」、瀬戸口浩彰 地球環境学堂(兼人間・環境学研究科)教授から「みんなちがって、みんないい-生きる環境に合わせて多様性を獲得した植物」、2日目の9月22日(土曜日)は、東樹宏和 生態学研究センター准教授から「共生ネットワークでよみとく地球生態系の未来」、本川雅治 総合博物館教授から「アジアでの脊椎動物の種多様性研究、その基盤である人と標本」と題した講義がありました。2日間で835名の入場者があり、立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。各講義で活発な質疑応答が行われ、「生物とその多様性」への関心の高さがうかがえました。

参加者からは、「生物多様性を通じて生き方の多様性を学び気づきました」、「いろんな方面の最先端のお話が聞け、世界が広がる。人間界の難問も未研究分野を究めることで、解決の糸口が見つかるかもしれないと少し希望が見えてきました」、「ありのままで調和しているのが生物界なのだ。だからそのままをそのまま認め保つことが大切だと思いました。人もまた同じ。環境適応はそれぞれがすることで変化しているという生命力-生き残りをかけた在り方を感じました」、「身近なところから東アジア地域における生物の多様性に関する知見をその研究を進めていく中での楽しさと合わせてしっかりと伝えて頂くことができたところが良かったです」など多数の感想が寄せられました。

左から、講義をする酒井准教授、瀬戸口教授、東樹准教授、本川教授

会場の様子