2019年度企画展「地の宝 II 比企鉱物標本」

開催日
2019年07月31日 水曜日〜11月03日 日曜日
時間
開館時間:9時30分~16時30分(入館は16時00分まで)休館日:月曜日・火曜日(平日・祝日にかかわらず) 夏季休業日8月14日(水)
ターゲット
要申し込み
不要
公開日
 総合博物館には、京都帝国大学時代から100年をかけて集められた2万点以上もの鉱物標本が収蔵されています。なかでも工学部由来の比企(ひき)鉱物標本は、現代では入手困難な、国内では最高峰の鉱物コレクションです。

 工学部採鉱冶金学科の教授であった比企忠(ひきただす)は、当時、日本中、世界中から鉱物・鉱石を集めており、標本室を見た者が「国宝」と称したほど、それらの鉱物標本の持つ迫力や美しさは圧倒的で、まさに自然が作り出した「地の宝」といえるでしょう。多くの金属鉱山が閉山した現代の日本において、これらの標本が持つ学術的な価値は計り知れないものです。

 また、本企画展ではあわせて講演会を行い、比企忠の業績を振り返るとともに、幅広い分野から鉱物や鉱石について解説します。

 今100年の時を越え、比企の集めた至高の鉱物・鉱石コレクションがふたたび展示室に姿を見せます。美しい鉱物と鉱石の世界をぜひお楽しみください。

基本情報

開催地
  • 吉田キャンパス
総合博物館 2階 企画展示室
本部・西部構内マップ[22]
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/yoshida/map6r_y/
対象
  • 一般・地域の方
どなたでもご覧いただけます
参加費
入館料:一般400円/高校生・大学生300円/小学生・中学生200円
※20名以上は団体料金を適用
※障害者手帳をお持ちの方とその付き添いの方1人、70歳以上の方は無料(要証明証)
※京都大学学生および教職員、京都府下の大学在籍の学生は無料(要証明証)

イベント内容

展示解説

  • 地球をつくる鉱物の世界
    地球は数多くの鉱物からできています。色やかたち、重さも様々な鉱物たちですが、その化学組成と結晶構造から系統的に分類することができます。普段は目にすることのできない鉱物の結晶の美しさや自然の不思議に出会えます。
  • 社会を支えた鉱石と鉱物
    かつての日本には数多くの金属鉱山があり、社会の発展のために金、銀、銅、鉛、亜鉛などの鉱石を採掘していました。現在の日本ではほとんどすべての金属鉱山が閉山しており、鉱山や鉱石は身近なものではなくなってしまいました。100年前の日本各地の鉱山の最高品位の鉱石を見ることができます。
  • 比企忠と「標本の志るべ」
    比企忠(1866-1927)は、日本の鉱物学の黎明期を生きた鉱物、鉱床、地質、博物学者であり、生涯をかけて多くの鉱物標本を集めました。病床で「標本の志るべ」と題した自身の標本の解説書を遺すほどに標本を大切にしており、比企の遺した言葉からは標本への深い思いが感じられます。

講演会情報

8月10日(土曜日)
14時00分~15時00分
「比企忠という研究者」
白勢洋平( 京都大学総合博物館 助教)
8月17日(土曜日)
14時00分~15時00分
「日本の国石」
下林典正 (京都大学理学研究科 教授)
9月8日(日曜日)
14時00分~15時00分

「鉱物の研究と試料作製」
高谷真樹(京都大学理学研究科 技術職員)

9月15日(日曜日)
14時00分~15時00分
「宮沢賢治と鉱物」
桜井弘 (京都薬科大学 名誉教授)
10月5日(土曜日)
14時00分~15時00分
「近代日本を支えた鉱物資源」
豊遥秋(産業技術総合研究所地質標本館 元館長)
10月19日(土曜日)
14時00分~15時00分
「本草学から鉱物学への道」
石橋隆(益富地学会館 研究員)

※申し込み不要、先着順、いずれも講演後に展示解説ツアーを開催

備考

主催:京都大学総合博物館
共催:京都大学理学研究科地質学鉱物学教室、京都大学工学研究科
後援:京都府教育委員会、京都市教育委員会
協力:京都府立図書館、公益財団法人益富地学会館
お問い合わせ
京都大学総合博物館
〒606-8501 京都市左京区吉田本町
Tel: 075-753-3272
Fax: 075-753-3277
E-mail: info*inet.museum.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)