「National Geographic Grants Seminar」を開催しました。(2018年4月24日)

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霊長類研究所、アフリカ学際研究拠点推進ユニット、学術研究支援室が共催し、National Geographic Grants Seminarを稲盛財団記念館の大会議室にて開催しました。セミナーには、学内外の学生・研究者50名以上が参加しました。

National Geographicは、世界中の研究者、自然保護活動家、探検家などを対象に、過去130年の間に13,000件もの助成金を提供しています。本セミナーでは、Jay Lee National Geographic Society-Asia代表およびNational Geographic Explorerに選ばれた河江肖剰 名古屋大学研究員をお招きし、アジアの研究者、学生を対象にした助成金を中心に紹介いただきました。

まず、Lee代表より、National Geographicの助成金プログラムの概要と目的について紹介がありました。Lee代表は「National Geographicは分野を問わず「(社会に)変革をもたらす果敢なアイディア」を持つ研究者を支援し、博士課程の大学院生から教授クラスの研究者まで幅広く助成している。一度採択された若手研究者を段階的に支援することで、長期的な人材育成に注力している」と説明しました。

続いて河江研究員より「デジタル時代にエジプトのピラミッドを分析する」というテーマでの講演がありました。テレビ番組「世界ふしぎ発見!」にも登場したことのある河江研究員は、同番組スタッフと協力しながら、最新の映像解析技術を駆使してエジプトのピラミッドを分析した調査結果について説明しました。

閉会の挨拶では山極壽一 総長が登壇し、National Geographicと京都大学が「探検」を中心とした理念を共有している点について指摘しました。2018年は、カラコロム山脈のチョゴリザ山初登頂や日本初のアフリカ学術調査など、本学が成し遂げた学術調査から60周年にあたり、「探検大学」とも呼ばれる本学の学術分野の礎を築いてきた点を強調しました。また、アフリカ各地でゴリラを研究してきた山極総長は、National Geographicの支援を受けていたダイアン・フォッシーの下でゴリラの生態を調査した過去についても触れました。

学術研究支援室では、今後、National Geographicの助成金プログラムに申請する本学の研究者を積極的に支援していきます。

左から、Lee代表、河江研究員、山極総長

集合写真