データジャーナルとの連携でデータ解析の自動化へ-開発10年目を迎えたプロテオーム統合データベースjPOSTでの世界初の試み-

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公開日

 石濱泰 薬学研究科教授、奥田修二郎 新潟大学教授らの研究グループは、公開されているプロテオームのデータをデータベースに収録するに当たって不可欠な「詳細なメタデータ」を収集するため、日本プロテオーム学会との協力の下、データ論文を掲載するデータジャーナル「Journal of Proteome Data and Methods」を創刊しました。これによってメタデータを提供する研究者にもインセンティブが生まれ、また提出されたメタデータから半自動的に再解析を進める仕組みを整備したことによって、今後のデータベースへの大量データ収録の見通しが立ちました。これは世界的に問題視されている「メタデータ収集問題」への、世界初の直接的な対策です。

 本研究成果は、2024年11月11日に、国際学術誌「Nucleic Acids Research」にオンライン掲載されました。

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研究者とjPOST・JPDMの関係
研究者のコメント

「世界初のプロテオームデータに特化したデータジャーナルJPDM(Journal of Proteome Data and Methods)を自分たちの手で創刊し、2015年から始まったjPOST(Japan Proteome Standard Repository/Database)プロジェクト10年間の集大成として、今回jPOST-JPDM連携システムを確立できたことは、jPOST研究代表者およびJPDM Editor-in-Chiefとして感慨深いものがあります。今後はより国際展開できるよう更なる開発を進めていきます。」(石濱泰)

研究者情報
書誌情報

【DOI】
https://doi.org/10.1093/nar/gkae1032

【KURENAIアクセスURL】
http://hdl.handle.net/2433/290883

【書誌情報】
Shujiro Okuda, Akiyasu C. Yoshizawa, Daiki Kobayashi, Yushi Takahashi, Yu Watanabe, Yuki Moriya, Atsushi Hatano, Tomoyo Takami, Masaki Matsumoto, Norie Araki, Tsuyoshi Tabata, Mio Iwasaki, Naoyuki Sugiyama, Yoshio Kodera, Satoshi Tanaka, Susumu Goto, Shin Kawano, Yasushi Ishihama (2024). jPOST environment accelerates the reuse and reanalysis of public proteome mass spectrometry data. Nucleic Acids Research, gkae1032.