宮内雄平 エネルギー理工学研究所教授が「島津奨励賞」を受賞しました

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宮内教授

 宮内雄平 エネルギー理工学研究所教授が、2022年度 島津奨励賞を受賞しました。

 島津奨励賞は公益財団法人島津科学技術振興財団の主催する賞で、科学技術、主として科学計測に係る領域で、基礎的研究および応用・実用化研究において独創的成果をあげ、かつその研究の発展が期待される国内の研究機関に所属する45歳以下の研究者を表彰するものです。

 対象となった業績は「カーボンナノチューブの励起子発光計測と新規熱効果」です。

 宮内教授は、カーボンナノチューブ(CNT)において発光・輻射現象に関わる励起子に関する研究を行い、励起子の閉じ込めによる長寿命化がもたらす高効率発光や、熱によるアップコンバージョン発光などを見出し、また、独自の単一ナノ物質暗視野分光計測技術を確立し、熱輻射の制御により熱から電力を取り出す新技術への応用可能性を示す「熱励起子」生成の実証に成功するなど、CNTに関するさまざまな新規で有用な励起子の性質を発見しました。これら新たに発見された励起子の性質は、温暖化物質であるCO2の固定先ともなりえるCNTが、様々な分野で社会的に有効活用されうる可能性を示しています。これらの発見は、従来の「常識」にとらわれない優れた研究の成果であり、今後の発展によって、その成果が社会に還元されうることを高く評価されたことから、今回の受賞となりました。

関連リンク

2022年度 島津奨励賞受賞者決定|公益財団法人 島津科学技術振興財団