医学部附属病院において胆管がんに対する生体肝移植と膵頭十二指腸切除術の併施を行いました

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 医学部附属病院では、2022年2月18日に、国内2例目となる「胆管がんに対する生体肝移植と膵頭十二指腸切除術の併施」を行いました。今回は、患者が切除不能胆管がんであることと、がんの範囲が膵臓内まで及んでいることから、併施にいたりました。

 手術は肝胆膵・移植外科の波多野悦朗 医学部附属病院教授の指揮のもと、肝移植術、膵頭十二指腸切除術に長けた手術メンバーが一致協力し、麻酔科、手術部など約15名のスタッフとともに行いました。患者およびドナーともに経過は順調で、68日目に紹介元の病院に転院、122日目に自宅に退院しました。

 胆管がんに対して肝移植のみを行うことは既に当院での前例がありましたが、今回の患者はがんの範囲が膵臓内の胆管にまで及んでいたため、肝臓を全摘出するのみではがんが取り切れず、膵頭十二指腸切除術を併せて行う必要がありました。今回の手術は転移がないことに加えて、患者やドナーの体力、手術に対する十分な理解があって初めて成立するものですが、このような手術が可能であることを示したことにより、今後認知が高まりより多くの患者を救命できることが期待されます。

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