文学研究科公開シンポジウム「京大古代学の最前線」を開催しました。(2018年12月8日)

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文学部創設90年を記念して1996年に始まった文学研究科公開シンポジウムは、文学研究科の研究成果を広くわかりやすく社会に発信する機会として、毎年12月に開催されてきました。23回目を数える今年度の公開シンポジウムは、「京大古代学の最前線 -古代への誘い-」と題して開催しました。

文学研究科には、日本と世界の古代について研究する専修が多数あり、多くの教員・学生が古代世界とその文化の解明に励んでいます。日本古代史や考古学の研究はもちろんのこと、中国やインドの古代史や文化の研究、そして西洋の古代、とくにギリシア・ローマ時代の哲学・歴史・文学の研究が盛んになされています。文科大学設置以来の学的伝統を継承し、数多くの顕著な研究成果をあげてきました。本シンポジウムは、そうした研究の成果の一端を広く伝えることを目的としています。

シンポジウムは2部制となっており、第1部「基調報告」では、本学の古代学研究の最前線について、専門とする教員5名が報告しました。吉川真司 文学研究科教授(日本史学)が「日本古代史研究の最前線 -古代王権とウチツクニ-」、下垣仁志 同准教授(考古学専修)が「古墳の歴史的意義」、吉本道雅 同教授(東洋史学専修)が「中国先秦史研究の現況 -『左伝』とその周辺-」、マルティン チエシュコ 同准教授(西洋古典学専修)が「喜劇の比較研究の面白さ」、早瀬篤 同准教授(西洋古代哲学史専修)が「プラトン哲学へのアプローチの最前線」と題した講演を行いました。

続く第2部のパネルディスカッションでは、「古代世界と古代学の魅力を語る」と題し、古代学を専攻する吉川教授(日本古代史研究)、吉井秀夫 文学研究科教授(朝鮮考古学研究)、吉本教授(中国古代史研究)、横地優子 同教授(インド古典学研究)、中畑正志 同教授(西洋古代哲学史研究)、高橋宏幸 同教授(西洋古典文学研究)、南川高志 同教授(西洋古代史研究)の7名が、その学を志した思いやきっかけ、そして古代世界や古代学の魅力を話しました。さらに、専門は異なるものの古代学に深い造詣を持つ平田昌司 同教授(中国語学・近代中国研究)と廣田篤彦 同教授(英文学)が古代学研究への意見を述べ、最後に「古代とは何であるのか」という学問の本質に関わる大きな問題について意見交換が行われました。

会場となった文学部校舎第3講義室では、一般来聴者多数を含む130名以上の参加者が熱心に講演やパネルディスカッションに耳を傾けました。文学研究科は、今後も引き続き、国内外の人文学研究を牽引し世界の学界に貢献すると同時に、その研究成果を広く社会に発信するよう努めていきます。

シンポジウムの様子(1)

シンポジウムの様子(2)