「東京で学ぶ 京大の知」シリーズ24「時を知る」第1回を開催しました。(2017年1月18日)

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連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ24は、「時を知る」をテーマに東京オフィスで開催しました。

シリーズ24の第1回は、「植物は体のどこで時間を測っているのか」と題し、遠藤求 生命科学研究科准教授が講演を行いました。

遠藤准教授は、まず植物の生活環、光周性(短日・長日植物)、光の受容体等の植物が持つ特性について話しました。具体的には、植物がどのようにして光の長さを測っているのか、光の色(赤色光、遠赤色光)が植物の発芽や花成にどのような影響を与えるのか等に触れながら、植物にとって温度と光が重要な環境刺激であることを説明しました。

次に、植物が体のどこで時間を測っているのかについて、植物の葉を葉肉、維管束、表皮の部位毎に着目した最新の研究成果について言及しました。その中で、維管束の概日時計は日長刺激を感受して花成を制御し、表皮の概日時計は温度刺激を感受して細胞伸長に関与すると話し、植物の概日時計は組織を単位として独立して機能していると解説しました。遠藤准教授のさまざまな研究内容や実験結果に来場者は、熱心に耳を傾け興味深く聴いていました。

講演後は積極的な質疑応答が繰り広げられ、盛況のうちに終了しました。

講演する遠藤准教授

会場の様子