チャールズ・ボリコ 国連食糧農業機関(FAO)駐日連絡事務所長が、本学との包括協定締結を記念し、本学を訪問しました。(2016年6月14日)

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本学と国連食糧農業機関(以下、FAO)との包括的協定の締結を記念し、チャールズ・ボリコ FAO駐日連絡事務所長が本学を表敬訪問しました。本協定は、2016年6月7日に締結され、食料の気候変動に関する影響評価、食品安全や収量予測に関する研究協力、人材交流などを掲げています。

ボリコ所長は、まず、宇宙総合学研究ユニットを訪問し、土井隆雄 宇宙総合学研究ユニット特定教授と、本協定の協力項目の一つである、「宇宙農業」(宇宙空間など地球環境とは異なる重力環境で営まれる農業)に関するプロジェクトについて、意見交換を行いました。

次に、時計台記念館において、総長が署名した協定書が、FP(Focal Point)である山敷庸亮 総合生存学館教授、櫻井 繁樹 同教授、阪井康能 農学研究科教授、FAO本部での1年間のインターン研修を行った 思修館プログラム第1期生である白石晃將 農学研究科博士後期課程学生 らから、FAO側のFPであるボリコ所長に手渡されました。その後、本協定 についての記者会見を行い、協定締結に至るまでの経緯や、人材交流を通して将来食糧保全分野で働くであろう学生を育成していきたいとボリコ所長は語りました。

さらに、6月はエコ~るど京大が主催する環境強化月間であることから、本協定締結を記念して開催されたイベント「ぺころじーディナーショー」に参加され、食品ロスの世界の現状について講演されました。本イベントは、 エコ~るど京大担当の浅利美鈴 地球環境学堂准教授らが主宰し、企画・運営を行った野村亜矢香 総合生存学館2期生が司会進行を行いました。

ボリコ所長は、「食品ロス問題は私たち一人一人が気をつけ、それが何百、何万と集まることによって解決への一歩が踏み出せる。そういった観点で行動すれば、世界の食品生産量の三分の一にあたる13億トンが毎年廃棄されているという現状を打破できる」と述べ、参加者は熱心に聞き入っていました。

また、イベントではボリコ所長は糠漬けの天地返しに挑戦し、日本文化を体験されるとともに参加者との交流を深めました。

意見交換を行うボリコ所長と土井特定教授

記者発表の様子

講演を行うボリコ所長

糠漬けの天地返しを行うボリコ所長