赤松 明彦

赤松 明彦

赤松 明彦(あかまつ あきひこ)

学生担当

特命事項
学生支援、学生支援施設、留学生

メッセージ

 平成22年10月1日付けで学生(学生支援、学生支援施設、留学生)担当の理事・副学長を拝命しました。学生担当の理事としての最も大きな課題は、学生寮や留学生宿舎の整備をはじめとする学生の福利厚生施設の充実、学生が学業とともに課外活動にも専心できる諸環境の整備、そして学生の心身の健全な発達に対するケア体制の確立です。これらの課題については、西村周三 前理事・副学長のときに、すでにかなりはっきりとした道筋がつけられましたので、私は、それをしっかりと踏み固めて先に進んで行こうと思っています。前理事・副学長から引き継いだことをもう少し具体的に述べておきます。

(1)吉田南構内の再整備

 吉田南構内に、「国際交流拠点施設」を整備するとともに、「新しい学生寮」建設に向けた整備を行います。特に、この事業を実施するに当たっては、学生諸君との話合いを誠実に続けるとともに、全学の教員各位のご理解とご協力を求めます。

(2)コンプライアンスについて

 近年、薬物乱用やわいせつ行為等により、学生が逮捕されるという事態が繰り返し起っています。また、自転車や自動二輪車の学外・学内でのマナーの悪さ、危険運転について内外から苦情が寄せられてもいます。コンプライアンスやモラルにかかわるこのような問題については、学生部と各部局が協力して積極的に対処していくようにします。

(3)学生相談支援の充実

 カウンセリングセンターでは、学業や人間関係にかかわる様々な悩みについての相談を受けています。近年は、カウンセリングセンターに相談に来る学生が急激に増加しており、担当者を増員するなど支援体制のより一層の充実をはかる必要があります。京都大学内には、ほかに身体障害学生支援室や国際交流センター留学生相談室など、学生が必要に応じて訪れることのできる相談室がいくつかあります。この体制をさらに充実させ、発達障害のある学生を支援するための要員の確保なども必要だと考えています。

(4)キャリア支援の充実

 京都大学では、学生のみならず大学院生やポスドクなどの就職活動を支援するために、キャリアサポートセンターが積極的に活動し、就職セミナーや企業ガイダンスを10月以降になればほとんど毎日のように実施しています。また、「女子学生のためのキャリア支援ガイドブック」や、「ポスドクガイドライン ポスドク支援への取り組みと現況」と題する報告書を出して、女子学生やポスドクのための就職支援も行なっています。このような支援活動をさらに充実させるために、設備面での整備についても図って行きます。

(5)学生に対する経済支援の充実

 学生への経済支援策として、平成22年度から京都大学独自の財源により、授業料免除のための1億円の特別枠を設けています。これは役員会の理解と支援の賜物です。来年度は、政府による授業料免除枠の拡大が予算の要望枠によって図られていますが、仮にそれが通ったとしても、免除申請者全員が免除を受けることにはまだなりませんし、G30による私費留学生の増加にも対応しなければなりません。したがって、京都大学としても更なる経済支援の充実を図る必要があると考えています。

(6)課外活動施設、福利施設の充実

 西村前理事・副学長が積極的に働きかけられたおかげで、京都大学の様々な予算措置を受けることができた結果、西部課外活動棟や北白川スポーツ会館の改修等が行なわれました。しかし、学生の課外活動支援とキャンパスの環境整備のためには、まだまだやるべきことがあります。特に国立七大戦にそなえての北部グランドの全天候化とボックス棟の改修、音楽・演劇系サークル棟の新営、狭隘になった南部地区学生食堂の増改築などを是非実現したいと考えています。

(7)総長ミーティングの開催

 大学全体の取り組みを説明し、学生の側からの要望を理解するために、総長・理事・理事補と学生との対話の場をもつことを企画します。

 おおよそ以上のようなことが、私に与えられた使命であると考え、松本紘 総長のもと、誠心誠意遂行したいと思っています。どうか皆様、ご支援とご協力をよろしくお願いいたします。