タンロン遺跡での実地研修
「短期SENDプログラム」※の一環として、本学からハノイ国家大学(外国語大学・人文社会科学大学)サマースクールに5名の学生が参加しました。2週間の派遣で、ベトナム語・ベトナム文化についての講義を受講するとともに、ベトナム人学生との日本語・日本文化についての相互学習(共同発表)も行いました。また、実地研修(旧市街、バッチャン工芸村)を行い、ベトナム文化に関する認識を深めました。
2週間の派遣を通じて、ベトナムの文化を理解することはもちろんのこと、日本語・日本文化を学び合うことにより、違う角度から自国の文化を見つめ直し、再発見する機会を得ることができました。現地で得た経験や文化に対する理解をさらに発展させ、またハノイ国家大学の学生たちとの信頼関係を今後一層深めていくことが期待されます。
参加学生の報告
ハノイ国家大学サマースクール 班長
法学部2回生 新城 拓海
ベトナムでの研修やハノイ国家大学の学生との交流は、私にとってそのすべてが新鮮でした。
ベトナム語に関しては、例えば、同じ女性でも社会的地位や年齢などさまざまな要素によってその人称代名詞が複雑に変化するというように、相手への配慮が随所に垣間見られました。
また、学生たちは非常に知識欲にあふれ、日本語についてはもちろん、関西弁や京ことばといった方言についても興味を持っており、勉学に対する彼らの姿勢から学ばされるところが多くありました。
ハノイ国家大学の学生たちには、実地研修の案内も担当してもらい、工芸村で陶芸を経験することができました。その近くでは、きれいな陶器やベトナムの民族衣装であるアオザイのキーホルダーなどが売られており、参加した学生は各々工芸品等を購入し、ベトナムの文化を肌で感じられる貴重な機会になりました。こうした交流を通して、京都大学とハノイ国家大学とのつながりはより一層深いものになったと思います。
帰国した今でも、ベトナムの町の雰囲気や食事の味、交流を重ねた学生たちとの思い出が鮮明によみがえってきます。日本では知ることのできないベトナムの新たな一面を見ることのできた今回のプログラムはとても有意義で楽しいものでした。このプログラムに携わってくださったすべての方々に感謝したいと思います。
![]() ハノイ国家大学(人文社会科学大学)にて | ![]() ハノイ国家大学(外国語大学)にて |
![]() バッチャン工芸村での実地研修 | ![]() ベトナム語・ベトナム文化についての講義 |
※短期SEND(Student Exchange-Nippon Discovery)プログラムについて
SENDプログラムとは、日本とASEANを始めとする世界各地との架け橋となるエキスパート人材の育成を目指す事業です。派遣学生は現地の言語や文化を学習するとともに、日本語指導支援や日本文化の紹介活動を行います。これらの活動を通じて、海外の学生に日本への関心を強めてもらうと同時に、世界に雄飛する日本として誇れる人材の育成を目指し、次世代における相互の信頼感を醸成することを主たる目的としています。
2013年度は、「大学の世界展開力強化事業(ASEAN諸国等との大学間交流形成支援) 「開かれたASEAN+6」による日本再発見:SENDを核とした国際連携人材育成」およびJASSO奨学金(重点政策枠)の支援を受けて行っています。