教育学研究科附属臨床教育実践研究センター公開講座「仮面の下の涙:過剰な適応が苦しみにつながるとき」を開催しました。(2010年10月24日)

教育学研究科附属臨床教育実践研究センター公開講座「仮面の下の涙:過剰な適応が苦しみにつながるとき」を開催しました。(2010年10月24日)

  教育学研究科臨床教育実践研究センターでは、毎年、深刻化する教育問題への取り組みの一環として、現代人の心の理解に主眼をおいた公開講座を開催しています。

  今年度は、センター客員教授のアラン・グッゲンビュール(Allan Guggenbühl)氏を講師として京都テルサで行い、心理臨床家や教育関係者、看護師、学生、主婦など約120名が参加されました。

  講演では分析心理学の理論に基づいて、日本人の鬱的傾向と「適応の罠」との関連性を文化比較的な視点や社会的な視点から指摘し、自らの感情を表現する大切さなどを語りました。具体的なエピソードの例をふんだんに盛り込み、また生き生きとした講師の語り口に参加者からは、「非常に刺激的で面白かった」「自分の人との関わり方を考え直すことができた」「自分の感じていたことに確信をもつことができた」などの感想が寄せられ、貴重な機会となったようです。

  本講座は、例年参加者から大変好評を得ており、「専門家でなくても来られるので大変嬉しい。今後もこのような企画をぜひ続けてほしい」という声は大きく、来年度以降も現代社会の複雑な心の問題を理解するための視点を一般市民に向けて広く提供できる場となるよう開催していく予定です。